Myanmarミャンマー中南部イラワジ管区の天然のマングローブ林は、1992年に炭焼きが禁止されるまで、炭生産のために伐採されたり、米の増産政策により天然のマングローブ湿地が水田に転換されたりしてきました。しかし、1994年に植林した者に30年間の森林利用権を与える「社会林業条例(Community Forestry Instruction)」が制定され、今では民間による植林が推進されています。

マングローブ植林活動レポート

ミャンマーでは、1999年よりNGO「マングローブ植林行動計画(アクトマン)」が、FREDA(ミャンマー森林資源環境開発協会)の協力を得て、FUG(Forest Users Group)という住民による森林利用グループが中心となり、活動を進めています。過去に炭田や水田を作るために伐採した天然のマングローブ林を環境保全森林省森林局の住民参加型の社会林業(Community Forestry)手法により、修復再生することを目的としています。

マングローブ植林活動状況

2014年度は、ミャンマー中南部イラワジ管区ピャポン市ピンダイェ森林区にある、オッポクウィンチャン村、ポバゴン村など8つの村で、マルバヒルギダマシ、ロッカクヒルギなど5種のマングローブを植えました。ここでは乾季が1年の半分にも及ぶため、干潟が乾燥する地域では種子ではなく雨季のはじめに苗木を植えています。約90%の苗木が根付いており、5種類の樹種がこの地域に適していることが分かります。2014年度の植林グループ・FUGからの参加数は196世帯で、2013年度と比べて120世帯増えました。


ポバゴン村で植えたデカンドラコヒルギ


パダウピンゼイ村で植えた
ロッカクヒルギ


東京海上日動による植林事業であることを示す看板

植林地の様子

15年経過した初期の植林地では、マングローブ林の密度が非常に高くなっているため、間伐を始めたところもあります。今までに植林をした14の村のうち7つの村が、森林局より間伐の許可を受けています。林内で木々が更新を迎えることができるよう、「択伐」の方式が推進されており、一定の高さで行うよう適正に管理されています。間伐したマングローブが建材や薪・炭として市場で売れ、村のみなさんの収入源となるケースが出てきました。また、マングローブの木から採れた種子はほかの国際機関やNGOなどに売ることで、村の作業員たちの収入となりました。さらに、チュウェテ村の村人のみなさんは、当社の植林プロジェクトで得た経験をもとに、天然の苗である山引苗を使ってヒルギモドキの苗床を作り、プロジェクトとは別の植林活動を自主的に始めたといううれしい知らせが届きました。
また、マングローブの近くで獲れた巻貝のセンニンガイは村のみなさんの食卓に上っています。


1999年に植えたムベンハマザクロが立派な林に


オッポクウィチャン村の苗床


マングローブ林の清掃活動の説明を受けるオッポクウィンチャン村の小学生たち

今後の活動予定

2015年度は、150ヘクタールの新規植林を実施する予定で、その準備として新しい苗木の生産を始めています。