Vietnamベトナムでのマングローブ植林プロジェクトは16年経過し、大きなマングローブ林が広がっています。今後は防災効果が期待される沿岸部などに植林を行うため、適正な樹種を見極めるための試験植林や、劣化した植林地の再生などの保全活動にも力を入れることにしています。

マングローブ植林活動レポート

植林したマングローブの様子

ドンズイ村 ヤエヤマヒルギ

ドンズイ村 ヤエヤマヒルギ

ドンズイ村 ヤエヤマヒルギ

ドンズイ村 ヤエヤマヒルギ

ドンズイ村 ヤエヤマヒルギ

ベトナムでは、1999年からNGO「マングローブ植林行動計画(アクトマン)」が、MERD(ベトナム国家大学マングローブ生態系研究センター)および、現地の住民のみなさんとともに、マングローブ植林事業を実施しています。伐採を前提とした木材生産ではなく、防災林や環境林など沿岸部の保護林の造成を主な目標としています。これにより生態系が回復し、地域住民は恩恵を受けることができます。

マングローブ植林活動状況

2015年度は、ベトナム北部にあるクアンニン省ハイハー郡クアンホン村で、マングローブの植林を行いました。
堤防前の地盤が高い陸側の干潟20ヘクタールに地元で採れたヤエヤマヒルギの種子を、地盤が低い海側の干潟5ヘクタールには、ティエンイエン郡で採れたメヒルギを植えました。どちらも90%以上発芽しており、順調に育っています。この植林により、水田地帯を守る海岸堤防が保護され、ホシムシなどの魚介類が増えることが期待されています。
また、クアンニン省クアンイエン市ハアン村では、以前に植えたメヒルギがフジツボの大量付着で枯れてしまったため、保全活動として試験植林を行っています。2015年度は、地盤が低い場所への適応力が強い、ベニヤマプシキの2年生の苗木を支柱に結び、7ヘクタールにわたって植えました。
また、他の保全活動としては、1999年~2004年までの間に植林していた地域、ベトナム中部のニントゥアン省ニンハイ郡にて、農業・漁業普及センターと協力して植林を再開しました。エビ養殖池の造成などで減少したマングローブ生態系の修復と堤防の保護を目的として、2015年度は、ヤエヤマヒルギを4ヘクタールにわたって植えました。


クアンホン村で植えられたメヒルギの、約1年後の様子


ハアン村におけるベニヤマプシキの苗木の移植


保全活動としてニンハイ郡で植えられたヤエヤマヒルギ

植林地の様子

2014年度に植林した、クアンニン省ティエンイエン郡ドンズイ村のマングローブの周りには、ドロアワモチの姿が見られるようになりました。以前の調査では見られなかったことから、これは植林の効果と言えそうです。ドロアワモチは貝殻のない貝のようなもので、地元の家庭料理の材料となります。生のまま、あるいは乾物で売られています。実際に植林地では、若者がドロアワモチを集めていました。
また、2015年8月には東京海上日動火災の社員が、実際に植林を体験する「第16回植林ツアー」が実施されました。記念植樹として、村の入口のコーズウエィ脇と、村の北西部にある放棄エビ池跡地の2カ所、合計3ヘクタールに、ヤエヤマヒルギが植えられました。


ドンズイ村の植林地でドロアワモチを採取する若者


「第16回植林ツアー」植樹地の約8カ月後の様子

今後の活動予定

2016年度は、クアンニン省ハイハー郡クアンミン村でメヒルギによる植林支援が行われる予定です。