知ってトクするお役立ちコラムあなたの保険はもしものとき本当に役立つ?

せっかく保険に入っているのに、契約内容をきちんと理解できていないことが多いようです。安心のために入った保険が、契約時の確認漏れや勘違いで、いざというときに役立たないのでは、後悔先に立たず。契約時のチェックポイントをご紹介します。

保険は入り方で満足度が違う!

金融商品の中で理解までのハードルが高いものの1つが保険だと思っています。その一方で、十分に理解しないまま保険に入っている方が少なくないとも感じています。

保険は「契約」です。契約の内容をよく知らずに、サインをすることは賢い行為ではないですよね? 保険契約を結ぶ時点での「確認漏れ」は、せっかく買った保険商品の満足度を下げることにもなりかねないのです! どんなときに保険金を受け取れて、逆にどんなときに保険金を受け取れないものなのか、理解をした上で加入することが、上手な保険活用術の第一歩です。

あなたはどんなときに保険金を受け取れる?

まずはクイズです。次の項目で、通常、保険金が支払われるもの、つまり正しいものはどれだと思いますか?

  • 1.台風で飛んできた瓦が家に直撃。壁に穴があいてしまった。その修理代は火災保険の保険金を受け取ることができる。
  • 2.火災保険に持ち出し家財の補償(携行品特約)をつけていた。旅行先でビデオカメラを落として壊した時に、修理代として保険が支払われる。
  • 3.こどもがデパートで売り物を落として壊して賠償責任を負ったとき、親が加入している保険に個人賠償責任特約をつけていれば、保険金を受け取ることができる。
  • 4.こどもが飴をのどに詰まらせて入院・通院した時、こどもの傷害保険から保険金が支払われる。
  • 5.自動車保険に運転者家族限定特約をつけていたが、下宿して別居している大学生の息子が帰省した時に、契約の車を運転して事故をおこしても補償された。
  • 6.旅行保険に携行品損害補償をつけて入っていたので、旅行先でデジカメを置き忘れた時でも買い換える費用が補償される。
  • 7.外反母趾で通院したが、傷害保険に加入していたので、通院保険金が受け取れる。

実は前半の1~5は正しく、6~7は誤りです。出ない理由だけ説明すると、6は「置き忘れ」は補償されないためですし、7は傷害保険のケガの範囲が、「急激」「偶然」「外来」なものに限られるため、外反母趾やしもやけといったものは対象外です。

「こんなものまで保険金が受け取れるのね」と意外に思うケースと、「え!これは保険金が受け取れるんじゃないの?」と思うケースとがあったのではないでしょうか。

でも、その保険に加入していない人が意外に思うのは当然といえば当然ですが、すでに加入している人が「そうだったのね」と思ったとしたら、それは逆に問題です。勘違いが起こるのは、契約時にきちんと補償内容を理解していないからにほかなりません。

加入前に必読の3つの書類

保険に加入する際に必ずチェックしたい書類は以下の3つ。

それぞれについて解説していきます。

保険は契約であり、その実体は約款です。保険会社も契約者も約款に書かれた内容に従うことを約束するのが契約なのです。約款は、補償内容や支払い条件などの詳細が書かれた冊子ですが、文字が小さく、法律の条文のように言葉も難しく、なかなか読みこなすのは難しいものですが、加入前後で必ず目を通すべきものでもあります。加入後は、たとえ読んでいなくても、「読んでいなかった」は通じないのです。

約款の内容をきちんと読んで理解し、納得して契約する。それが本来の加入の仕方です。しかし現実には、約款を読みこなすことはなかなかむずかしいもの。もちろん、目次などから、気になるところを逆引きするなどして、加入前にもある程度は目を通しておくことは大事です。

絶対に外せないのが、重要事項説明書。これは、約款のダイジェスト版ともいえる書類で、保険契約の概要がコンパクトにまとまっています。こういう場合は補償され、こういう場合は補償されない、といったことも整理されていますので、しっかり確認しましょう。重要事項説明書は必ず理解をして、そこで疑問や不安があったら約款で確認をすることが大事です。重要事項説明書は契約前によく理解して、納得して入りましょう。

特定の保険商品に加入することを決めた場合、契約前に必ず確認する書類として、「ご契約内容確認書」というものがあります。契約しようとする保険の契約条件が自分のニーズに合った正しい内容となっているか等を確認するための書類です。チェック項目に沿って最終確認をして、契約を結びます。

このように、契約前には超えるべきハードルがあるのです。約款の内容に同意して契約をすることが「保険に入る」ことなのですから、「面倒臭い」などといってはいられませんよね? リスクに備えるのが保険ですから、保険の請求漏れや、勘違いでもらえないといった事態は避けたいもの。そのためにも、加入時にしっかり頭を整理して、「自分がどんなリスクに備えられているのか」をきちんと理解しておくことがとても大事です。契約後も、重要事項説明書や約款などはきちんとファイリングしておいて、時々広げて内容を確認したいものですね。

執筆者・All Aboutガイド 豊田 眞弓さん
ファイナンシャルプランナー、ファミリーリスクコンサルタント。95年より独立系FP。『マネーカウンセリングネットWealth』共同主宰。個人相談、寄稿・監修、講師などに従事。結婚、出産、住宅取得など「人生転機のマネー術」と「家計のリスク管理」がテーマ。

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