渋滞を安全に走行しよう

2009年9月号

今月のデータ

2009年の5月5日、神戸淡路鳴門道の上り線・淡路IC付近で発生した渋滞の長さです。GW期間中 (4月25日~5月6日) では最長となりました。ちなみに、下り線では東名高速道路松岡BS付近の66.4㎞が最長でした。

ネクスコ東日本調べ

68.0km

NEXCO東日本では渋滞を、時速40km以下で低速走行、あるいは停止・発進を繰り返す車列が1km以上かつ15分以上継続した状態と定めています。思うように走行できない渋滞には様々な危険が潜んでいます。今回は、渋滞発生のメカニズムや危険ポイント、渋滞時の安全走行について解説します。

渋滞はなぜ発生するのか

高速道路の場合、渋滞は大きく分けると、キャパシティ以上に交通量が集中することで発生する「交通集中渋滞」、工事規制に伴い発生する「工事渋滞」、交通事故が引き金となり発生する「事故渋滞」の3つに分けられます。NEXCO東日本が管轄するエリアでは、全渋滞の約70%が交通集中渋滞となっています。
この交通集中渋滞が最も起こりやすい場所が、上り坂およびサグ部*1で5割以上を占めています (図1)。この場所では、なぜ渋滞が起こりやすいのでしょうか。
それは、図2で示すように、坂道に差し掛かると自然にスピードが落ち、後続車との車間距離が詰まります。この時、後続車が車間距離を詰めていると、ブレーキを踏むことになります。これが後方に連鎖していくことで渋滞が発生するのです。

  • *1サグとは、道路における下り坂から上り坂に変化する地点のこと。

グラフ 交通集中渋滞が発生しやすい場所
サグ部での渋滞発生の様子

2009年のGWには高速料金の休日特別割引等による交通量の増加などから、新たな箇所での渋滞が全体の約3割を占めました (図3)。お盆も同様の傾向が予想されますので、運転には十分注意してください。

グラフ 既存・新規別渋滞箇所数(10km以上)

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渋滞での危険要因

渋滞に陥ると運転者はイライラし、無謀運転や割込みといった攻撃的な運転をしがちになります。それは周囲にいる交通パートナーも同じです。こうした状況では事故が起こりやすいことは容易に想像できます。だからこそ、一層の注意が必要となるのです。以下、運転者と交通パートナーの代表的な危険要因を紹介します。

運転者の危険要因
  • 急ぎの心理による焦り
  • 急な割込みなどの危険な運転
  • 脇見運転
  • 漫然運転
交通パートナーの危険要因
  • 前車の急ブレーキ
  • 車線変更して割り込んでくる車
  • 脇を通り過ぎていく二輪車
  • 渋滞車両の間からの歩行者の飛び出し


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渋滞ではここに注意しよう

1. 裏道を使わない

裏道は車歩道の区分がない所が多く、歩行者や自転車が道路の中央に出てきたり、駐車車両の陰から歩行者や自転車が飛び出してくるなど、危険要因がたくさんあります。渋滞しているからといって、安易に裏道を通らないようにしましょう。

2. 渋滞を抜けたときこそ慎重に

渋滞を抜けたときには、これまでの遅れを取り戻そうと、必要以上にスピードを出して運転しがちです。スピードを出すことで、事故の危険は大きくなるだけでなく、事故の被害も大きくなります。渋滞を抜けたときこそ、慎重な運転を心がけてください。

3. 車間距離をとる

渋滞では、脇見や漫然運転での追突事故の危険が高くなります。こうした事故を防ぐには、前車が急ブレーキをかけても対応できるよう十分な車間距離をとることです。また、2~3台前の車の動きもチェックしておきましょう。

4. 渋滞の情報を積極的に収集しよう

渋滞に巻き込まれないよう運転前にしっかり情報を収集しておきましょう。走行中も道路情報板やラジオ、カーナビなどで、渋滞情報を積極的に活用し、刻々と変わる道路状況に対して柔軟に対応しましょう。

5. 早めの休憩と給油を忘れずに

渋滞に巻き込まれると車が思うように進まないため、トイレ等の問題が出てきます。また、ガス欠で止まってしまった場合は、渋滞は一層ひどくなり、周りにも迷惑をかけることになります。渋滞が発生しているときや予想されるときは、無理をせず早めの休憩と給油をしましょう。

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渋滞を吸収する走行を実践しよう

渋滞吸収走行とは、渋滞に加わる車の数を減らそうという走り方です。具体的には、あらかじめ十分な車間距離をとり、交通量が増えてきても前車との車間を詰めないようにスピードを抑えて走行するというものです。車間距離がクッションの役目を果たし、前車が大きく減速しても、ある程度の速度を保って走行することができるため渋滞緩和に有効です。