暑い日の車内にひそむ危険

2011年8月号

今月のクイズ

熱中症対策で、真夏のドライブに持って行くとよいものは?

  • (1)スポーツドリンク
  • (2)レモンと蜂蜜

炎天下の中、駐車場に停めてある車に戻ると、ドアノブが熱くて触れなかったり、車内に熱気がこもり換気をしないと運転できないことがあります。このようなとき、もしも子どもを車に残していたら…、車内に放置すると危険な物が置いてあったら…、どうなるのでしょう。
今月は、車内が高温になることにより事故を引き起こすおそれについてみてみましょう。

駐車中の車に子どもを残すことはたいへん危険です

2011年1月にJAF(一般社団法人日本自動車連盟)が発表した「子どもの車内事故に関するアンケート調査」によると、「子どもを車内に残したまま車を離れたことがある」と答えた人は全体の28.2%を占めています。その理由は「子どもが寝ていて、数分で終わる用事だった」、「起こすと機嫌が悪くなる」とありますが、少しの時間であれば子どもを車に残して離れても大丈夫なのでしょうか。

環境省の「熱中症環境保健マニュアル」(2011年5月改訂)によると、車外の気温が25℃~27℃の夏の晴れた日に、エアコンを切って車の窓を閉め切った車内の温度を測ったところ50℃であり、1時間後には58℃に上昇していました。
このような状況で、車の座席に成人が座り体温を測ったところ、はじめに36℃くらいの体温が1時間後には38℃くらいとなり、最も上昇した人の場合には38.7℃を示しました。
もしもこの車に、子どもや体力の弱い高齢者が、少しの間でも残されていたとしたら、熱中症を引き起こすおそれがでてきます。

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エアコンをつけていれば大丈夫でしょうか?

ガソリン自動車のエアコンの場合、駐停車中はコンプレッサーの回転速度が遅くなるので、機能が低下します。JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が行った過去の実験(2007年7月)では、車外の気温が33.6℃の真夏日に駐車中の車でエアコンを使用し続けたとき、車内の温度は37.6℃に上昇し、車外の気温より高くなりました。熱中症は、高温の環境の中で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が正常に維持できなくなることにより引き起こされます。たとえエアコンをつけていたとしても、車内が高温の状態が続けば、熱中症を引き起こすおそれがありますので注意しましょう。
また、熱気を外に出すために、窓を少し開けて車を離れるドライバーを見かけますが、車上ねらいにあう危険性があります。
駐停車した車を離れるときは、窓を閉めて、車の中に誰も残さないようにしましょう。

熱中症の疑いがあるときは

症状:めまいや立ちくらみがある。汗をふいても止まらない。処置:日陰の涼しい場所に移動しましょう。衣服をゆるめましょう。水分・塩分(又はスポーツドリンク)を補給しましょう。症状:熱がある。頭がガンガンする。吐き気がある。吐く。体がだるい。処置:水分・塩分を補給し、足を高くして休みましょう。自力で水分・塩分をとれなかったり、症状が回復しない場合は、救急隊を呼ぶか、すぐに病院へ行きましょう。症状:意識がない。呼びかけに対して返事がおかしい。体がけいれんしている。まっすぐに歩けない。体温が高い。処置:すぐに救急隊を呼びましょう。救急隊が着くまで、体をできるだけ冷やしましょう。氷を入れた袋や、水で濡らしたタオルなどをあて、うちわで扇ぎましょう。(太い血管のあるわきの下、首、足の付け根・股の間など)(環境省(2011年5月改定)「熱中症環境保健マニュアル」参考)

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高温になる車内には、他にも危険がひそんでいます

高温になる車内では、熱中症以外にも危険がひそんでいます。
車外の気温が30℃を超える真夏日には、直射日光が当たるダッシュボードは約70℃の熱さになります。このような状態で、シートベルトのタングなどの金属部分を不用意に触ると、やけどを負うおそれがあります。
また、ガスライターや密封された炭酸飲料などを高温の車内に放置すると、破裂や爆発のおそれがあります。
直射日光が当たったり車内が高温になることにより、変形したり有害ガスを放つ可能性のあるものや、破裂・爆発・発火のおそれがあると注意書きされているものは、車内に放置しないようにしましょう。

車内に放置していませんか?

ガスライター
日のあたるところに置くと、破裂し発火するおそれがあります。

化粧品
ネイルカラーの容器や香水のビンなどは、破裂するおそれがあります。

未開封の炭酸飲料の缶・ビール瓶
熱くなると内圧が高まり、変形し破裂するおそれがあります。

スプレー缶(エアゾール製品など)
(くもり止めやタイヤのパンク修理剤など)
高圧ガスを使用しているスプレー缶は、破裂や爆発のおそれがあります。

ペットボトル
飲み残しの炭酸飲料や清涼飲料水などを、キャップを閉じたまま高温の場所に長時間放置すると、変形し破裂するおそれがあります。

電池
電池は液漏れや発火、破裂をするおそれがあります。

車内に誰も残さず、放置すると危険なものは放置しないようにしましょう。

今月のクイズの答え