事故を未然に防ぐための日常点検整備

2011年9月号

今月のクイズ

ラジエーター(冷却装置)のリザーバータンク内の冷却水が無くなるとどうなるのでしょうか?

  • (1)エアコンが冷房から暖房に切り換わる
  • (2)オーバーヒートして車が止まる

車が安全に走行するには、正常に走り、曲がり、止まることができなくてはなりません。そのためには、車検や定期点検などのほかに、日頃から車を点検整備する必要があります。ところが、ついつい面倒に思ってしまい、後回しになっていませんか。
今月は、車の点検整備の必要性と、常日頃行う点検の仕方をみてみましょう。

車をいつでも使えるように日頃の点検整備を行っていますか?

自動車を適正な状態に保つため、法律では「車検」の他に、12ヶ月ごとの「定期点検整備」や、日頃ドライバーが行う「日常点検整備」の3つの点検が義務付けられています。
「車検」は、受けなければ公道を走行できないなど法的な拘束力があるため、必ず点検を行いますが、「定期点検整備」や「日常点検整備」については、実際に行われているのでしょうか?

2010年9月~10月に自動車点検整備推進協議会(国土交通省)が自動車点検フェスティバルで行ったアンケート調査の結果(図1)によると、「定期点検整備」を『必ず実施』しているドライバーの割合は35.1%にすぎません。「日常点検整備」になると『よくする』、『時々する』を合わせても34%と低い割合になっています。一方『全くしない』は41%と高く、日常点検整備に対するドライバーの意識の低さがうかがえます。
では、点検整備を怠るとどうなるのでしょうか。

図1:2010年9月~10月実施 自動車点検整備推進協議会(国土交通省)自動車点検フェスティバルで行ったアンケート調査の結果より

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日頃の点検・早めの整備で事故を未然に防ぎましょう

「交通事故データからみた自動車の点検整備に関する調査分析報告書(2009年度)」(財団法人交通事故総合分析センター)によると、2008年中に発生した自動車などが起こした事故(原付を含む)のうち、整備不良と思われるものが847件あります。その内容(表1)をみると、『タイヤ不良』が534件と最も多く、『制動装置不良(ブレーキ不良)』や『フロントガラス等の不良』が続いています。
もし、雨の日にタイヤの溝がすりへった状態で走行し、スリップしてハンドルを取られ、ブレーキがきかなかったとしたら・・・、またフロントガラスが汚れていたり、ヘッドライトが故障していて視界が奪われたとしたら・・・、重大な事故を招く危険性があります。事故を未然に防ぐためにも、日頃の点検・早めの整備はとても大切です。

表1:整備不良の要因別事故件数(2008年)

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これだけは押さえておきたい日頃の点検

ここでは、日常の点検で確認しておきたいポイントを紹介します。点検を行って、いつもと違うな、おかしいなと思ったら、整備工場などで再度点検と整備をしてもらいましょう。

次の5つは毎回点検する習慣をつけましょう

車を1周して点検しましょう

1.タイヤ ・タイヤの設置面や側面などを見て、亀裂・破損・磨耗していないか、溝の深さが十分にあるか、を点検しましょう。・タイヤが接地している部分を見てたわんでいないか、空気圧を点検しましょう。

運転席に座って点検しましょう

2.ブレーキぺダル ブレーキペダルを思い切り踏み込んで、踏みごたえがゆるくなっていないか、床板との間の踏みしろがあるかを点検しましょう。 3.パーキングブレーキレバー パーキングブレーキレバーを思い切り引いたときに、引きしろが適当かどうかを点検しましょう。 4.エンジン エンジンをかけたとき、スムーズに回転するか、エンジン音がいつもと変わりないかを点検しましょう。 5.アクセルペダル 走り始めたときに、アクセルペダルに違和感がないか、スムーズにエンジンが回転しているかを点検しましょう。

視界を確保するためにランプ類やワイパーの点検もしましょう

節電対策で、一般道路や高速道路でも照明の減灯や消灯を行っている箇所があります。夜間や悪天候時の安全走行のために、ヘッドライトやウィンカーなどのランプ類やワイパーの点検もしましょう。

エンジンが冷えている運転前にエンジンルームを開けて点検しましょう

レバー1つでボンネットを開けることができ、エンジンオイル以外は目で見て点検するだけなので、誰でも短時間で簡単にできます。車の使用頻度によって異なりますが、ドライブに行く前や月に1回など、定期的にエンジンルームの点検をしましょう。
ここでは、エンジンルームの点検で、特に行ってほしいブレーキ液とエンジンオイルの点検を紹介します。エンジンルームの点検方法は、車種によって異なるので、車の取扱説明書で確認しながら点検しましょう。

1.ブレーキ液の量 ブレーキリザーバータンク内の液が上限と下限の間にあるかを点検しましょう。 2.エンジンオイルの量 オイルレベルゲージを引き出して、乾いた布などを使いオイルを拭き取ります。もう一度差し込んで引き出し、エンジンオイルの量がオイルレベルゲージに示された範囲内にあるかどうかを点検しましょう。

車が正常に走り、曲がり、止まるために、日頃から車の状態を点検・整備し、事故を未然に防止しましょう。
定期点検も忘れずに、行いましょう。

今月のクイズの答え