思い込みによる運転の危険性 ~「だろう運転」から「かもしれない運転」へ~

2011年10月号

今月のクイズ

この標識の意味は次のどちらでしょうか?

  • (1)駐停車禁止
  • (2)通行止め

「多分、大丈夫だろう」と自分に都合よく考えて、一方的に安全だと思い込み運転することを、一般に「だろう運転」と呼んでいます。その結果、「まさか、そうなるとは思わなかった」というような、思わぬ出来事が起きることがあります。
今月は、なぜ「だろう運転」を行ってしまうのか、「だろう運転」にはどのような危険があるのか、その危険を回避するためにはどうしたらよいかをみてみましょう。

身勝手な思い込みが、習慣となる危険性を知りましょう

普段は周囲の状況に気を配って運転しているドライバーでも、思い込みによって「このくらいは大丈夫だろう」とつい速度を出しすぎたり、一時停止の標識がある場所で「急いでいるし、誰も通らないから平気だろう」と、一時停止せずに交差点に進入してしまうケースがあります。
自分に都合よく考える「だろう運転」は、何度も繰り返すうちに「危険な運転である」という意識が薄くなり、やがて「大丈夫だろう」と身勝手な思い込みが習慣になっていきます。
「だろう運転」が習慣化することは、いつ事故を起こしてもおかしくない危険な状態にあるということを理解しましょう。

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周囲の状況確認をおろそかにせず、危険を察知しましょう

「だろう運転」の怖いところは、たとえば一時停止の標識がある場所で「誰も通らないから平気だろう」と思うことにより、周囲の状況を確認するという本来気をつけなければいけないことに注意が向かなくなり、危険を察知することが困難になることです。この状況で、もし思わぬところから自転車が飛び出してきたら、気づくのが遅くなり事故を起こす危険性があります。そのとき、「まさか自転車が出てくるとは思わなかった」では済まされません。
「危険なことは起こらないだろう」と安易に考えることは、事故につながる運転をしているということを理解しましょう。

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「~かもしれない」と考えて、注意を向けるようにしましょう

人は一旦「大丈夫」と思い込むと、なかなかその考えから抜け出すことができません。できれば同乗者から指摘してもらい、気づくことが有効な策ですが、常に同乗者がいるわけではありませんし、また同乗者が気づかない場合もあるでしょう。
自分自身で、本当にその判断は正しいかどうか、考えることが必要です。
そのためには、「人が出てくるかもしれない」、「前の車が急に止まるかもしれない」など、自分が置かれている状況から、その先のあらゆる「~かもしれない」を考えて、注意を向けるようにしましょう。

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思い込みによる運転の状況とアドバイス

思い込みによる運転を行うと、どのような危険があるのか、いろいろな状況を以下に記載しますので、アドバイスを参考にして安全運転を心がけましょう。

誰も通らないだろうから、徐行で大丈夫!

≪状況≫
一時停止の標識がある人通りの少ない交差点で「誰も通らないだろう」と一時停止せずに運転していたら、自転車が出てきて接触してしまった。
≪アドバイス≫
見通しの悪い交差点では「誰か通るかもしれない」と考え、必ず一時停止をして周囲を確認しましょう。

前の車は真っすぐ進むだろう

≪状況≫
「前の車は真っすぐ進むだろう」と思い、漫然と走行していたら、前の車が駐車場に入るため、減速したことに気づかず追突してしまった。
≪アドバイス≫
車間距離を十分にとり、危険を察知できるように注意しましょう。

対向車は交差点には入ってこないだろう

≪状況≫
前方からくる対向車が速度を落としたように見えたので「対向車は止まり、交差点には入ってこないだろう」と思い、右折しようとしたら対向車と接触してしまった。
≪アドバイス≫
他の車の動きや周囲の状況に十分注意し、慎重に判断しましょう。

このくらいの雨なら大丈夫だろう

≪状況≫
雨でぬれた路面を「このくらいの雨なら大丈夫だろう」と速度を落とさず走行し、止まろうとしたら、タイヤが滑って停止線を越えてしまった。
≪アドバイス≫
悪天候時は減速し、十分注意して運転しましょう。

カーブを曲がることができるだろう

≪状況≫
カーブの手前で、「曲がることができるだろう」と速度を落とさずに運転したところ、カーブがきつくて曲がりきることができずにセンターラインを超えてしまった。
≪アドバイス≫
自分の運転操作を過信せずに、カーブの手前では十分に減速しましょう。

駐車スペースに誰もいないだろう

≪状況≫
駐車場で「車の後ろには誰もいないだろう」と後向きに駐車をしようとしたら、車の陰で子どもが遊んでいることに気づかずに接触してしまった。
≪アドバイス≫
車の死角に「人がいるかもしれない」と考え、十分注意して駐車しましょう。

思い込みによる危険な運転を行わないために、「だろう運転」をやめ、「かもしれない運転」を実行しましょう。

今月のクイズの答え