タイヤの特性を知ろう ~タイヤの整備不良による事故を防止するために~

2011年11月号

今月のクイズ

スタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)の接地面のゴムのかたさは、一般のラジアルタイヤと比べて、次のどちらでしょうか?

  • (1)スタッドレスタイヤの方がかたい
  • (2)スタッドレスタイヤの方がやわらかい

車はタイヤによって支えられています。タイヤの接地面が路面を捕らえ、回転することによって走り、回転を止めることによって停止します。溝が浅くなっていたり、空気圧不足や傷がついてタイヤが正常な状態でなくなると、車体を支えることや走行にも支障が生じて、事故を引き起こす可能性がでてきます。
今月は、タイヤの整備不良が要因で起きた事故を通して、タイヤの特性を知り、安全な走行に役立てましょう。

タイヤの特性を知り点検整備することは、安全走行の要になります

タイヤの整備不良が要因となった事故は、どのくらい発生しているのでしょう。財団法人交通事故総合分析センターの調査(※)によると、2009年中の交通事故のうち、車の整備不良が要因とされるものは623件あり、その中でもタイヤの整備不良は376件と最も多く60.4%を占めています。さらにタイヤの整備不良の内訳(右図)をみると、「雪道での夏タイヤ」が51.9%であり、次いで「パンク・バースト」が22.6%、「タイヤの摩耗」が12.0%と続きます。
事故の内容をみてみると、タイヤが摩耗していることに気づかずに運転していたため、スリップ事故を起こしたケースや、高速道路などにおいてタイヤの空気圧が低下していることに気づかずに運転したため、走行車線でバースト(破裂)し、停止したところへ後続車に追突されたケースなど、日頃から日常点検等を適切に実施していれば、事故を防ぐことが可能だったと考えられるケースが多くあります。
このように、タイヤの特性を知らずに点検を怠ると、危険を見逃す可能性があります。したがって、冬用のタイヤにはどんな特徴があるのか、何が原因でパンクやバーストが起きるのか、タイヤの溝はどのような役割をしているのかなど、タイヤの特性を知ることが必要です。

グラフ:タイヤの整備不良による事故件数(2009年)

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タイヤの特性を理解しましょう

タイヤの特性を知り、定期的に点検整備を行って、事故防止に役立てましょう。

雪道や路面が凍る場所では、早めに冬用タイヤにつけ替えましょう

一般のラジアルタイヤは、低温になるとゴムがかたくなり、凍った路面で滑りやすくなります。一方、冬用のスタッドレスタイヤは、低温でも柔軟性を保つ特殊なゴムでできており、雪を挟みこめるような深い溝と、接地部分にあるサイプとよばれる細かい溝(スキーのエッジのような作用をする)で、雪道や凍った路面を捕らえ、タイヤを回転させる力があります。
冬の期間に、雪が降ったり路面が凍る危険性がある場所では、早めに冬用のスタッドレスタイヤにつけ替えるようにしましょう。

パンクやバーストを防ぐため、タイヤの傷は修理し、空気圧は適正にしましょう

タイヤに傷やひび割れが生じたり、石などの異物が刺さっていると、傷口から空気がもれ出してパンクしたり、走行中に一気に傷口が開いてバースト(破裂)することがあり、事故につながる危険性があります。
特に、タイヤの側面はゴムが薄く、走行中は路面の衝撃を吸収してたわみが発生する部分なので、縁石にこすった傷をそのままにしておくと、パンクやバーストを起こしやすくなります。タイヤの傷を見つけたら、すぐに整備工場で点検してもらいましょう。


側面にできた傷

また、空気圧が不足した状態で走行すると、タイヤの接地面が偏ったすり減り方をしたり、側面がたわみ傷つきやすくなります。車を使用しなくても、時間が経つとタイヤの空気は自然に抜けてしまいます。一ヶ月に一度を目安として点検を行い、空気圧を適正な状態にしましょう。

雨天時の安全走行のため、タイヤの溝をチェックしましょう

タイヤの溝は、雨天時にタイヤと路面の間に入ってくる水を効率よく排水し、タイヤが路面を捕らえて回転するためにあります。タイヤが摩耗して溝が浅くなると、排水性が低下し、タイヤと路面の間に水の膜ができて滑り、ハンドルをとられたり、ブレーキがきかなくなる危険性があります。
タイヤの摩耗で溝の深さが1.6mm以下になると、側面についている▲印に沿って、タイヤの溝にスリップサイン(その部分だけ溝がフラットになる状態)が現れ、使用の限度の目安となります。できるだけ、その前にタイヤを交換しましょう。


安全で快適な走行のために、タイヤの空気圧・溝・傷を点検して、ベストコンディションに保ちましょう。

今月のクイズの答え