安全運転を支援する車 人間を守る車から危険を見つけ事故を防ぐ車へ

2012年5月号

今月のクイズ

2014年11月以降に新しく生産される大型トラック(総重量22t以上)には、何を設置することが義務化されるでしょうか。次の中から選んでください。

  • (1)衝突被害軽減ブレーキ
  • (2)ABS (アンチロック・ブレーキ・システム)

事故が起きたとき、車は衝撃から人間を守るために、シートベルトを巻き上げ、エアバックを開くシステムが作動します。最近は、車のセンサーが前方の障害物を感知し、衝突の可能性があるときには、自動的にエンジンやブレーキを制御して被害を軽減させるなど、より高度な安全運転支援システムの開発が進んでいます。
今月は、事故の被害を最小限に抑えるために、運転を支援する車についてみてみましょう。

1.衝突事故の被害を最小限に抑えるための運転を支援するシステム

2011年中(警察庁データ)の追突事故は230,349件発生しており、交通事故件数全体の約1/3を占めています。そのうち死亡および重傷の重大事故は3,204件発生しており、シートベルト着用の義務化やエアバックの普及で10年前に比べて約半数に減ったものの、依然として重大事故はなくなりません。
では、車に前方を監視する眼が付いていて、危険を感知して事故を避けることが自動的にできればどうでしょうか。夢のような話ですが、運転を支援するシステムとして現実になりつつあります。

衝突被害軽減ブレーキ

カメラやレーダーなどのセンサーで、前方の障害物を常に監視し、衝突の危険を感知した場合、まず警告音が鳴りドライバーに危険を知らせます。ドライバーがブレーキを踏まない場合は、自動的にブレーキがかかり、シートベルトを巻き上げて乗員を守りながら、車の速度を落として衝突時の被害を軽減させるようシステムが作動します。
システム自体の価格が高いこともあり、すべての車には普及していませんが、各自動車メーカーで独自のシステムを提供しています。

カメラタイプとレーダータイプ

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2.センサーを様々な場所につけて、あらゆる危険を見つける

危険を見つける車の眼のようなセンサーは、前述のような衝突時のブレーキ以外にも事故防止に役立ちます。他にはどのような機能があるのか、その一部を紹介します。

センサーの機能(警告音他)

運転を支援するシステムは万能ではありません

「システムがあるので、危険なときは自動で停止するから大丈夫」と過信するのは禁物です。
カメラやレーダーは、各種システムを作動させる役割をもつセンサーですが、万能ではありません。カメラは人間の眼と同じで、視界が悪いと危険を感知することができません。レーダーも、悪天候のときは作動しないことがあります。
また、路面がぬれていたり、タイヤが摩耗していたりすると、センサーやシステムが正常に作動しても停止距離(ブレーキが効き始めてから車が止まるまでの距離)が長くなるため、重大事故を避けられない可能性があります。
これらのシステムは、あくまでドライバー自身が危険を回避する運転を行い、それでも事故が避けられない場合の「運転支援システム」です。過信せずに、自ら安全運転を行うように心がけましょう。

運転支援システムは便利ですが、悪天候時や路面の状況等によっては有効に機能しない場合があります。
もしものときの運転支援システムに、頼りすぎることなく、有効に活用して安全運転を心がけましょう。

今月のクイズの答え