十分な車間距離を保とう

2014年2月号

今月のクイズ

高速道路において安全な車間距離を保たずに走行した場合、車間距離保持義務違反となります。では、乗用車が違反した場合、点数と反則金は次のうちどれでしょうか?

  • (1)点数1点/反則金6,000円
  • (2)点数2点/反則金9,000円
  • (3)点数3点/反則金12,000円

(2014年2月時点)

皆さんは、常に十分な車間距離を保って走行していますか?
今月は、日頃走行中に保っている車間距離が適切なものなのか、安全に走行するために十分な車間距離を確認するにはどうすればよいのかをみてみましょう。

ドライバーが思っているより、実際の車間距離は短く、追突事故を起こしやすい

図1:実際の車間時間とドライバー自身が思っている車間時間の比較

前の車との車間距離を一定に保ち自動で追従走行する車や、運転技術の確かなドライバーが運転する車に同乗したときに、「車間距離が長い」と感じたことはありませんか。
図1は、実際の車間時間とドライバー自身が思っている車間時間の比較です。車間時間とは、前の車がある地点を通過した後で、自分の車がそこを通過するまでの時間のことです。「あなたは日頃どのくらいの車間時間で走っていますか?」の問いに、回答者の多くは「3秒はあけている」と答えています。ところが、高速道路で実際に測った車間時間は、1秒程度しかありません。
ここで問題なのは、そのような短い車間距離で運転しているにも関わらず、多くのドライバーが「自分は十分距離をあけて走っている」と思い込んで運転しているという危険性です。ドライバーは、車間距離が短いと追突等の事故を起こしやすいことを認識し、十分な距離をとる必要があります。

車間距離はどれくらい必要なのでしょうか

図2:車の速度に対する停止距離の目安

ドライバーが走行中に前方の異常に気付き、車を停止させるまでには、車の速度に対し図2に示した距離が必要です。たとえば一般道を60km/hで走行中の場合、車が停止するまでに約44mの距離が必要なので、前の車への追突を避けるためには、約45m以上の車間距離が必要ということになります。高速道路では、100km/hでは約100m、80km/hでは約80mと車間距離は速度と同じくらいの数字が必要になります。
しかし、走行中に車間距離を正確に確認するのは容易ではありません。
日本交通心理学会が行った車間距離測定実験によると、プロドライバーが走行した車間距離を時間に換算して「車間時間」を算出したところ、安全を感じ始める距離が約1.5秒、近すぎるとも遠すぎるとも感じない走りやすい距離が1.8秒という結果でした。なお、統計的に車間時間2秒以内での事故は死亡事故等の重大な事故が多くなっています。実験結果と統計的事実から、前の車がある地点を通過してから2秒たった後で自分の車がそこを通過すれば、十分な車間時間をあけて走行していることになります。*

  • * (出典:一般財団法人全日本交通安全協会発行 セイフティ エクスプレス 平成20年6月号  千葉工業大学名誉教授山下昇著「車間距離より車間時間をとろう」より)

十分な車間距離であることを確認するには、どのようにすればよいのでしょうか

一般道路では、前の車が標識等を通過してから自分の車が通過するまで、ゆっくり2秒数える車間時間を利用して距離を確認します。焦って数えないために「ゼロイチ・ゼロニ」と、“ゼロ”を付けてゆっくり確認するとよいでしょう。また、高速道路では余裕をもって3秒を「ゼロイチ・ゼロニ・ゼロサン」と数えて距離を確認しましょう。
下図のように車間距離確認の標識やレーンマーク等がある場合は、それを利用して十分な距離を確認しましょう。

絵1:一般道路での車間距離のとり方 絵2:高速道路での車間距離のとり方

状況により車間距離を長くとる必要があります

雨天で路面が濡れている場合、タイヤがすり減っている場合、重い荷物を載せている場合、坂道やカーブを走行する場合等は、車の停止距離が通常より長くなるため、道路条件の良い晴天の日等に比べて2倍の車間距離をとりましょう。
また、前の車がトラックの場合は、前方の視界が悪くなるため、車間距離を長くとって視界を確保しましょう。

後の車との車間距離にも注意しましょう

絵3:後の車との車間距離に注意

後の車が車間距離をつめて走行している場合は、安全のために後の車に追い越してもらうか、路肩に停止して後の車の追従を避けましょう。
また、前後に大型トラックが走行している場合、後の車が自分の車に気付かず車間をつめてくる可能性があります。自ら車線変更をして退避することも考慮しましょう。
前の車ばかりでなく、追突されないために後の車との車間距離にも注意しましょう。

日頃から、前の車が標識等を通過してからゆっくり2秒数えたり、レーンマークや車間距離確認の標識を利用したりして、車間距離を十分に確認しましょう。また、路面やタイヤの状況によっては車間距離を長くとり、後の車との車間距離にも注意しましょう。
走行中は、常に安全で十分な車間距離を保つよう心がけましょう。

今月のクイズの答え