一時停止と安全確認

2014年4月号

今月のクイズ

交差点の信号機で、「停止位置で一時停止しなければならない」という意味をもつのは、次のどちらでしょうか?

  • (1)黄色信号の点滅
  • (2)赤色信号の点滅

皆さんは、道が交差する場所や、横断歩道の手前にある一時停止の位置で車を停止し、安全確認を行っていますか?今月は、ドライバーが一時停止の指定場所でどのような運転行動をとっているのか、どのような手順で一時停止と安全確認を行うべきかをみてみましょう。

一時停止の場所で、ドライバーはどのような運転行動をとっているのでしょうか

公益財団法人交通事故総合分析センターの調査(1993年~2002年)によると、一時停止の標識がある交差点で発生した事故のうち、見通しが良い悪いに関係なく、37~38%のドライバーが標識を見落としていました(図1)。見落とした理由は、「運転に集中していない」「脇見等、前方をよく見ていない」等、漫然と運転していたケースが全体の75%を占めています(図2)。
一方、見通しが悪い交差点で、標識に気づいていたのに、車を停止しなかったドライバーの割合は52%と半数を超え、見通しが良い交差点になると64%にのぼります(図3)。その理由をみると、「交通量が少ない」「いつも使う道なので車を停止したことがない」「急いでいる」等、ドライバーの勝手な思い込みや油断で、一時停止をせずに安全確認を怠るケースがみられました。

図1:一時停止標識の認知状況 図2:一時停止標識を見落とした理由 図3:一時停止標識に気づいたドライバーの運転行動(出典:公益財団法人交通事故総合分析センター 2006年9月「第9回交通事故調査・分析研究発表会論文集」より弊社作成)

一時停止を実行し、周囲の安全を十分に確認してから通行しましょう

警察庁の調べによると、2012年中に起きた交通事故件数のうち約31%は、安全確認を怠ったことによる事故が占めています。もし、一時停止せずに徐行したまま交差点等に進入した場合、瞬時に周囲を確認しなければなりません。これでは安全確認の時間が短すぎて、子どもや自転車等を見落としたり、遠くにいると思い込んでいた交差車両等の目測の誤りがあったりした場合、対応しきれずに接触する危険性が潜んでいます。一時停止することにより、周囲の状況が「本当に安全なのか」をドライバー自身の目や耳で確認することができます。一時停止を実行し、周囲の安全を十分に確認してから通行しましょう。

「人や車がいるかもしれない」ということを意識して、一時停止し安全確認を行いましょう

「止まれ」の標識や停止線が引かれている場所、踏切や横断しようとする歩行者がいる横断歩道の手前で一時停止を実行することは法律上定められた義務です。さらに、見通しが悪い場所や建物の出入り口でも「人や車がいるかもしれない」ということを十分に意識して、一時停止し安全確認を確実に行いましょう。

見通しが悪い交差点では

2段階停止を行いましょう。

●1段階目
停止位置で必ず停止し、安全確認を行いましょう。
(自分の車が優先道路を走行していても、交差点の手前で一時停止ができるくらいに速度を落とし、安全確認を行いましょう。)

●2段階目
交差点の進入口でもう一度止まり、安全確認を行いましょう。

●交差点内へ進む
安全の確認ができたら、アクセルをそっと踏み、徐行のまま交差点を通過しましょう。

見通しが良い交差点では

交差する道路に車がいないと思っても、停止位置で必ず一時停止をしましょう。

人の視界は、左右30度位までの範囲(中心視野)にある物の形や色をはっきりと認知することができますが、その外側の左右100度位までの範囲(周辺視野)は、「動かないものは認知しにくい」という特性があります。
左図のように、B車の周辺視野にA車が位置する状況で、双方とも交差点に進んでくるケースを考えてみましょう。B車のドライバーにはA車が周辺視野の一点にとどまり「動いているように見えない」ため、衝突する直前まで発見できずに衝突事故を起こす危険性があります。交差する道路に車がいないと思っても、停止位置で必ず一時停止をしましょう。

図:交差する道路に侵入するB車の中心視野と周辺視野

駐車場等の構内や出入口では

一時停止の指定が無くても一時停止し、安全確認を行いましょう。

ビルの中の駐車場等、見通しが悪い場所を通行するときは、その都度一時停止し安全確認を行い、通行しましょう。
また、駐車場等の施設から出るときは、出口で一時停止し、歩道や道路上の安全を確認してから道路へ進みましょう。

一時停止の指定がある場所には、事故を起こす危険性が潜んでいます。一時停止の指定が無くても見通しが悪い場所や、危険と思われる場所では「人や車がいるかもしれない」ということを意識して、一時停止し安全確認を確実に行いましょう。

今月のクイズの答え