安定したスピードを保とう

2014年7月号

今月のクイズ

「上り急勾配あり」の標識に書かれている10%とは、次のどちらの意味でしょうか?

  • (1)道路を水平に100m進むと、標高が10m(距離の10%)上がる
  • (2)1tの重さの車が坂を上ると、100kg(重さの10%)の重力がかかる

坂道とひと口にいっても、住宅街の真っ直ぐな坂道、山間部を蛇行する坂道、高速道路の緩やかな長い坂道等、その形状は様々です。今月は、坂道の特徴をつかみ、安全に走行するためのポイントをみてみましょう。

下り坂のカーブや交差点等の屈折した道路で事故が多い

右図は、2012年中に直線の道路とカーブや交差点等の屈折した道路で起きた事故について、道路の起伏別の発生割合をみたものです。
直線の坂道での事故が6.7%となっている一方、カーブ等で起きた事故のうち39.4%を坂道が占めており、カーブのある坂道等では、事故の危険が高まることがわかります。また、上り坂より下り坂の方が約1.4倍も事故の割合が多いことから、スピードが出やすく先の見通しが悪いカーブのある下り坂等では、事故が発生しやすいことがわかります。
カーブのある下り坂等で曲がるときは、適切な安全確認やハンドル操作が行えるよう、曲がる手前でしっかり減速することが安全走行のポイントです。

図:道路の起伏別にみた交通事故の発生割合(直線とカーブ・屈折(交差点等)の比較) 出典:公益財団法人交通事故総合分析センター「交通事故統計年報(平成24 年版)」より弊社作成

スピードメーターをこまめに確認し、安定したスピードを保とう

走行中にスピードメーターを確認していますか。
右の絵は、下り坂の先の道 (A) が、上りか下りかそれとも平坦なのか見分けにくいケースです。ドライバーが上り坂と勘違いして実際は下り坂だった場合、気がついたときにはスピードが出すぎる危険性があります。逆に、ドライバーが下り坂と勘違いして実際は上り坂だった場合、上り坂を進むにつれてスピードが緩くなり、加速するためにあわててアクセルを踏み込むことになりかねません。

普段からスピードメーターをこまめに確認し、どれくらいのスピードが出ているかを把握して、速すぎず遅すぎない法定内のスピードを保つ習慣を身につけることで、道路の形状や起伏によらず安定した走行をすることができます。
安定したスピードを保っていれば、カーブのある下り坂等で曲がるときに、安全確認やハンドル操作を行うための適切な速度に減速することが可能になります。

図:上り坂か下り坂か見分けにくいケース

坂道でのスピードをコントロールしよう

坂道で安定したスピードを保つためには、ブレーキやシフトチェンジ等の運転操作をタイミングよく的確に行う必要があります。では、どのように運転操作をすればよいのかを確認しましょう。

上り坂では、上る前に加速し勢いをつけましょう

上り坂では、後ろに引っぱられる力(重力)がかかりスピードが遅くなります。適切なギアを選び、アクセルペダルを踏み込んで、スピードを保つ必要があります。
坂道で低いギアを選ぶほど、エンジンの回転が下がりスピードを抑える力(エンジンブレーキ)が働く一方、車を前に押し出す力が強く働きます。オートマチック車は、ドライブを選べば自動でギアが切り替わります。マニュアル車は、坂の手前で加速して勢いをつけ、坂が急な場合は低いギアを選びましょう。

坂の頂上では、徐行しましょう

坂の頂上の手前では、坂の向こう側に車がいるのか、その先の道がどのような形状なのかを知ることが困難です。頂上に差しかかる前にスピードを落とし、頂上付近では徐行して、坂の向こう側の安全と道の形状の確認ができてから加速するようにしましょう。

下り坂では、エンジンブレーキを活用してスピードを抑えましょう

下り坂でフットブレーキを頻繁に踏んでいると、ブレーキパットとディスクが過熱して摩擦力が弱くなり、フットブレーキの利きが悪くなります。適切な速度を保つことができるギアを選び、エンジンブレーキを活用して、下り坂ではスピードを抑えましょう。
万一、ゴムや金属が焦げるような臭いがしたら、車を安全な場所に移動させて止め、ブレーキを冷ましましょう。

下り坂のカーブや交差点では、より慎重にスピードをコントロールしましょう

カーブのある下り坂では、平坦な道よりも車間距離を長くとり、レーンからはみ出さないように、慎重にスピードをコントロールしましょう。
坂道の交差点等で左右に曲がるときは、車をすぐに停止できるスピードまで減速しましょう。

図:レーンからはみ出す自動車

日頃からスピードメーターを確認する習慣をつけ、道路の形状や起伏によらず、法定内の安定したスピードを保つようにしましょう。

今月のクイズの答え