トンネルを安全に走行しよう

2014年10月号

今月のクイズ

2013年中の全交通事故件数のうち、トンネルで起きた事故が占める割合は0.3%でした。では、死者が出た全交通死亡事故件数のうち、トンネルで起きた死亡事故が占める割合は次のうちどれでしょうか。

  • (1)0.1%
  • (2)0.5%
  • (3)1.0%

「トンネルを通るのが怖い」「入口や壁に圧迫感がある」と思ったことはありませんか。日本は山が多く、全国にはトンネルが約9,700ヶ所もありますので、トンネルを避けては通れません。今月は、トンネルで起こりやすい交通事故と、トンネルを安全に通過するためのポイントをみてみましょう。

トンネルでは追突事故が多い

トンネルの交通事故と聞くと、接触事故やそれに伴う火災等を思い浮かべますが、実際にはどのような事故が多いのでしょうか。
2012年中にトンネルで起きた交通事故は2,063件あり、追突事故が最も多く全体の68.1%を占めています(図1)。追突時の前の車の動きをトンネル以外の事故と比べると、進行中の前の車に追突する割合が約2.6倍に増えています(図2)。トンネルでは、走行中の前方を走る車との距離を確認できずに追突する危険性が高くなることがうかがえます。

図1:トンネル内の事故の種類(平成24年中) 図2:追突時の前方を走る車の動き(平成24年中) (出典:公益財団法人交通事故総合分析センター 平成24 年版「交通事故統計年報」より弊社作成)

トンネルの出入口の明るさの変化が追突事故を誘発する

日中、明るいところから暗いトンネルに入るときや出るときに、暗さや眩しさで先が見えにくくなることがあります。このとき、眼が周囲の暗さや明るさに慣れて視力が回復するまでには数秒かかり、その間の走行には危険を伴います。そのため、ドライバーは不安を感じスピードを緩めることがあります。視力の回復力や不安の感じ方には個人差があるため、スピードの緩め方にも違いが出てきます。
もし、前方を走る車との車間距離が短くスピードが出ている状態でトンネルに入った場合、スピードを緩めて走行している前方を走る車の状況を把握できずに、追突事故を起こす危険性があります。また、暗いトンネルから出るときも、圧迫感から開放されてスピードを出してしまうと、追突事故や単独事故を起こす危険性があります。
トンネルを安全に走行するためには、どのようにすればよいのでしょうか。

トンネルを安全に走行するためには

トンネルの走行は、景色が閉ざされて圧迫感があり、とても快適とはいえません。さらに、狭い空間と視界の悪さから、一旦事故が起きると連鎖して多重事故を引き起こす危険性があります。トンネルを安全に走行するためのポイントをみてみましょう。

トンネルに入る前

トンネル内の情報を事前に得る
トンネル入口の情報板や、ラジオの交通情報等でトンネル内の状況を確認しましょう。
ヘッドライトをつける(点灯する)
視界を確保し、対向車に自車の存在を知らせるため、トンネルに入る前にヘッドライトをつけましょう。
車間距離をあける
トンネルの入口付近では、前の車がスピードを緩めたり、渋滞で停まったりしていることに、ドライバーが気付かずに追突してしまうケースがあります。
十分な車間距離をあけて走行しましょう。

トンネルの中

視線を遠くに向ける
トンネルを走行していると、壁に目が向きがちになり車線の左側に寄ったり、壁が怖くて右側に寄ったりして、事故を起こす危険性があります。
姿勢を正して真っ直ぐ前を向き、視線を遠くに向けて、車線の中央を走行するように心がけましょう。
スピードをコントロールする
トンネル内では、スピード感覚が麻痺しやすくなります。また、下り坂があると気付かずにスピードが出過ぎて事故を起こす危険性があります。
スピードメーターをこまめに確認し、安定したスピードを保ちましょう。

トンネルを出るとき

天候に注意する
長いトンネルの場合だと、入る前と出た後の天候が変わっている場合があります。トンネルの出口付近が強風や雨等の場合、ハンドルをとられたり、タイヤが滑ったりして事故を起こす危険性があります。
ラジオ等で出口の情報を確認し、注意して運転しましょう。
ヘッドライトはつけたままにする
トンネルに入ってくる対向車に、暗いところから出て行く自分が運転する車の存在を知らせるため、トンネルを出るまでヘッドライトをつけたままにしましょう。

トンネルに入る前にヘッドライトをつけ、車間距離を十分あけましょう。トンネルを走行するときは、視線を遠くに向け、スピードをコントロールしましょう。トンネルを出るまでは、ヘッドライトをつけたままにしましょう。

今月のクイズの答え