病気と交通事故の関係

2015年1月号

今月のクイズ

自動車安全運転センターが行った貨物トラックドライバーへのアンケート調査によると、50歳未満のドライバーが高血圧にかかっている割合は3.6%でした。では、50歳以上のドライバーが高血圧にかかっている割合を、次の中から選んでください。

  • (1)4.3%
  • (2)14.3%
  • (3)24.3%

国土交通省が定期的に発信しているメールマガジンによると、2014年5月、タクシードライバーが走行中に心筋梗塞を起こし、道路脇の木に衝突して横転する事故が発生しました。また、10月には、バスドライバーが脳内出血と思われる要因で意識を失い、バスが対向車線を走行していたバスに正面衝突する事故が発生しています。このような事故は、運転中に健康状態が悪化したことにより発生したものと考えられます。
今月は、一般ドライバーにも危険性がある、運転中に突然発症する病気についてみてみましょう。

(出典:国土交通省「事業用自動車安全通信」第249号、第270号)

健康状態に起因した事故のうち、脳と心臓の病気が4割を超えています

国土交通省が調査した、2012年中のプロドライバーの健康状態に起因した事故の内容をみると、脳と心臓の病気による事故が約43.4%を占めています(図)。具体的な病名をみると、脳内出血や心筋梗塞等が占める割合が高く、運転中に突然脳や心臓に負担がかかり健康状態が悪化して事故に至ったものと考えられます。このとき、身体の中で何が起き、どのようにして事故に至るのでしょうか。

図:健康状態に起因した事故の内容 (出典:国土交通省「自動車運送事業用自動車事故統計年報(平成24年)」より弊社作成)

図:事故に至るまでに身体の中で何が起きているか (出典:厚生労働省「生活習慣病を知ろう」を参考に弊社作成)

内臓脂肪型の肥満は、高血圧・脂質異常・糖尿病を併発しやすくなります

「最近、お腹がポッコリしてきた」と感じている方はいませんか。上半身は痩せていてもお腹周りに脂肪がつく『内臓脂肪型』の肥満は、高い血圧が続く『高血圧』や血中のコレステロール過多による『脂質異常』、血中の糖分過多による『糖尿病』を併発しやすくなります。
また、このうち3つ以上の症状があると診断された人の場合、脳卒中・虚血性心疾患になる可能性が、健康な人の約36倍以上*になるといわれています。

(*出典:厚生労働省「脂質異常は何が怖いの?」より)

生活習慣を改善しよう

「血圧が高い」「コレステロールが多い」「血糖値が増えた」「お腹周りが大きくなった」と健康診断で指摘されたとき、「まだ病気ではないから大丈夫」と考えないでください。何もしなければ、血液が次第にドロドロになり血管が詰まって、突然意識障害に陥る危険性があります。
病気や事故を予防するためには、生活習慣をどのように改善すればよいのでしょうか。

軽い運動を続ける

運動をすることにより、体内に取り込んだ脂質や糖が消費されやすくなり、内臓脂肪が減少しやすくなります。
通勤の際に一駅分歩いたり、買い物に行く際にウォーキングをしたりして、毎日20分位の運動を無理せず続けましょう。

食事を改善する

血中のコレステロールや糖を減らすには、栄養バランスの良い食事を摂る必要があります。食事の内容は病気や症状によって違うので、健康診断のときに医師や保健師に相談しましょう。
また、決まった時間に、ゆっくりと時間をかけて食べるといったように、食事の仕方を改善することも大切です。

ストレスを解消する

ストレスがかかると、血管が収縮し血圧が高くなります。また、コレステロールの濃度や血糖値も高くなります。
日頃からストレスを溜め込まずに、運動や趣味で解消する方法を身につけましょう。

健康診断を受ける

高血圧や脂質異常、糖尿病、内臓脂肪型の肥満は、自覚症状が無いまま進行します。
定期的に健康診断を受け、医師や保健師の指導を守りましょう。

(出典:厚生労働省「生活習慣病を知ろう」を参考に弊社作成)

高血圧、血中のコレステロールや糖分の過多、肥満は健康を害するだけでなく、運転中に突然体調を崩して事故を引き起こす要因になります。生活習慣を改善し、病気や事故を予防しましょう。

今月のクイズの答え