走行中、豪雨による被害や事故にあわないために

2015年6月号

今月のクイズ

冠水した道路で、車が立ち往生しました。水の流れの速さが7km/h(ジョギングくらいの速さ)の場合、車が流され始める水深を次の中から選んでください。

  • (1)30cm程度(バンパーにかかるくらい)
  • (2)70cm程度(タイヤが隠れるくらい)
  • (3)100cm程度(窓にかかるくらい)

出発したときは晴れていたのに、だんだんと雲行きが怪しくなり始めたと思ったら、急激な豪雨になって視界が悪くなり、運転を続けることが怖くなったことはありませんか。今月は、どのくらいの雨量で道路が冠水するのか、どのような被害が出るのかを想定しながら、豪雨による被害や事故にあわないためには、どのようにすればよいのかを考えてみましょう。

1時間に50mm以上の「非常に激しい雨」が降ると、道路が冠水するおそれがあります

1時間あたりの降水量が20~30mmの「強い雨」が降ると、走行中の車はワイパーを速くしても前方が見づらい状態になります。30~50mmの「激しい雨」になるとタイヤが滑ってブレーキが効きにくくなります。50mm以上の「非常に激しい雨」、80mm以上の「猛烈な雨」になると、道路の排水が追いつかず冠水して川のようになるおそれがあり、車の走行が危険な状態になります。天気予報で「非常に激しい雨」もしくは「猛烈な雨」の予報が出ているときは、運転を控えるか、走行している場合は安全な場所へ移動して運転を停止しましょう。

雨の強さと降り方
1時間雨量
(mm)
雨の強さ
(予報用語)
人が歩いているとき
に受ける印象や影響
走行中の影響
20~30 強い雨 どしゃ降りで傘をさしても濡れてしまう。 ワイパーを速くしても前方が見づらい。
30~50 激しい雨 バケツをひっくり返したように降る。 タイヤが滑りブレーキが効きにくくなる。
(ハイドロプレーニング現象)
50~80 非常に激しい雨 滝のように降り、傘はまったく役に立たない。

車の運転は危険!
80~ 猛烈な雨 息苦しくなるような圧迫感があり、恐怖を感じる。

(出典:気象庁2014年3月「雨と風の階級表」より弊社作成)

急激に雨が強くなると、車の身動きがとれなくなる危険性があります

気象庁によると、2014年8月は台風が相次いで接近したことに加え、前線が日本付近に停滞して各地で記録的な大雨になりました。JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)の調べでは、お盆期間中(8月9~17日の9日間)に、冠水トラブルでロードサービスが出動した件数は全国で279件(1日に平均すると31件)でした*。
急激に雨が強くなる場合には、冠水トラブルはさらに起こりやすくなります。同年の6月25日には、東日本の各地で活発な積乱雲が発生・発達し、関東地方では雷を伴った大雨になりました。気象庁熊谷地方気象台の解析によると、午後3時に埼玉県朝霞市付近で、1時間に約110mmの猛烈な雨量を記録しています。この日、冠水トラブルでJAFのロードサービスが出動した件数は関東地方だけで55件にも達しました*。急激な積乱雲の発達により集中的な豪雨になり、道路がまたたく間に冠水し、ドライバーが気づいたときには車両が水に浸かって、身動きがとれなくなったことがうかがえます。

(*出典:JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)平成26年6月26日および平成26年8月19日
「JAFニュース」より弊社作成)

豪雨による被害にあわないためには、どのようにすればよいでしょうか

初夏~秋にかけて、台風や突然発生する積乱雲により局地的な豪雨が多発します。走行中、豪雨による被害や事故にあわないためには、どのようにすればよいでしょうか。

雨あしが強くなっていても、走行を続ける場合は……

事故を起こしやすくなるため、次の点に注意しましょう。

速度を落とし、車間距離を十分にとりましょう
前の車や横の車の水しぶきで視界が悪く、タイヤと道路の間に水の層ができてスリップしやすい状態になり、事故を起こす危険性があります。
停止するときは急ブレーキを避けましょう
ブレーキの効きが悪くなっている危険性があります。停止するときは、数回にわけてブレーキを踏み込み、徐々に速度を落としましょう。

道路が冠水したら……

水かさが増して、マフラー(30cm程度の高さ)から水が入ると、エンジンの排気ができずにだんだん調子が悪くなり、エンジンが停止してしまうおそれがあります。さらに、水かさが30cmを超え、水の流れがジョギングくらいの速さ(7km/h以上)になると、車が流されてしまう危険性があります。

エンジンを停止しましょう
感電を防ぐために、エンジンを停止しましょう。
ドアを開けて外に脱出しましょう
水かさがドアの下(30cm程度の高さ)より上に上がると、水圧でドアを開けることが難しくなってきます。しかし、車内に水が入り始めると、車の中と外の圧力差が小さくなり、ドアが開きやすくなります。パニックを起こさず、落ち着いて脱出しましょう。
どうしてもドアが開かない場合は、窓を開けるか窓ガラスを壊して外に脱出しましょう
万一に備え、窓ガラス破砕用のハンマーを常備しておきましょう。

外に出て避難するときは……

水がにごっていて、障害物やマンホールのふたが開いていることに気づかないおそれがあります。

足元を確認しながら避難しましょう
車の外に出るときは、傘や棒などで道をたたき、足元を確認しながら避難しましょう。

豪雨になるおそれがある場合は、車の使用を控えましょう。
走行中に豪雨にあった場合は、すぐに車を安全な場所に移動して停止しましょう。

今月のクイズの答え

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