車が突然故障してしまったら

2015年9月号

今月のクイズ

定期点検整備と車検について、適当と思われるものを次の中から選んでください。

  • (1)両方とも、ほぼ同じ点検を実施する
  • (2)定期点検整備は、車検より詳細に点検を実施する
  • (3)車検は、定期点検整備より詳細に検査を実施する

走行中に「ブレーキが効かなくなる」「タイヤが脱輪する」「車が出火する」など、まさか自分の車に限ってはそのような事態にならないだろうと思っていませんか?
今月は、走行中に突然の故障で起きてしまった事故を通し、点検整備の重要性や、異変が起こったときの対処法について考えてみましょう。

整備不良は突然の故障につながるおそれがあります

車の整備不良は、走行中に突然の故障を引き起こすおそれがあります。
整備不良による交通事故はそれほど多く発生していませんが*、事故件数全体のうち死亡重傷事故件数の占める割合が7.6%であるのに対し、整備不良事故件数のうち死亡重傷事故件数の占める割合は14.4%で約2倍も高くなります。整備不良による事故がひとたび起きてしまえば、重大事故につながる危険性が高いことがわかります。

整備不良が要因で起きた事故の内容をみると、「タイヤ不良」が最も大きな割合を占めています(図1)。タイヤの点検整備を怠って走行すると、スリップやパンクを起こし、正常な運転操作が維持できずに事故を起こす原因になります。
次に「ブレーキ不良」が「タイヤ不良」と同程度の割合を占めています。ブレーキ自体が故障してしてしまうと、当然車は正常に止まることができず事故に至ります。
続いて「車輪不良」が13%を占めています。タイヤと車体をつなぐネジの緩みや亀裂、車軸の錆などの整備を怠ると、走行中に突然脱輪するおそれがあります。
走行中の事故を防ぐためには、車の点検整備がいかに大切であるかがわかります。

図1:整備不良が要因で起きた事故件数の割合(2002~2011年)

(出典:公益財団法人交通事故総合分析センター 平成24年度
「交通事故データからみた自動車の点検整備に関する調査分析報告書」より弊社作成)

定期点検整備を必ず実施しましょう

日頃の日常点検整備はもちろんのこと、年に1回以上の実施義務がある定期点検整備を実施していますか?
自動車点検整備推進協議会が行ったアンケートによると、「定期点検」を必ず実施しているドライバーは48%にとどまります(図2)。まったく実施していない理由をみると、「面倒だから」「お金がかかるから」が突出していました。
タイヤは、ドライバーが常日頃から、溝や劣化の状態を点検し、適宜交換等の整備を行うことができます。しかし、ブレーキ装置や車輪等は、点検整備の知識や経験が必要となるので、年に1回は整備工場で定期点検整備を必ず実施しましょう。

図2:定期点検の実施状況

(出典:自動車点検整備推進協議会 2014年10月19日
「自動車点検フェスティバル アンケート調査概要」より弊社作成)

走行中に突然車が故障した場合の対処法をみてみましょう

走行中に突然車が故障した場合は、追突等の事故を防ぐために安全かつ迅速に次のように対処しましょう。

  • 深呼吸をして、落ち着きましょう

Step1:ハザードランプを点けましょう

トラブルが起きていることを後続車に知らせ、追突等を防ぐためハザードランプを点けましょう。

Step2:速度を落とし、安全な場所に車を停めましょう

  • 速度を落としましょう。
    • ブレーキを踏み速度を落とします。
    • 速度が落ちない場合は、ブレーキを両足で踏み込みます。
    • それでも速度が落ちない場合は、シフトダウンを繰り返し、エンジンブレーキを使って速度を徐々に落とします。
      (走行中にハンドルを取られたり、下から破裂や金具があたる音等が聞こえた場合は、タイヤがパンクしている可能性があります。ハンドルを取られないようにしっかりと握り、急ブレーキを避けて徐々に速度を落としましょう。)
  • 安全な場所に移動して、パーキングブレーキをかけて車を停めましょう。
  • 「停まらない」と焦ってエンジンのスイッチを切ると、電気系統がすべて止まってしまうので、かえって危険になります。車を停めるまではエンジンのスイッチを切らないでください。

Step3:故障車と人がいることを周囲に合図しましょう

  • 発炎筒をもち、故障車と人がいることを合図しながら、車の50m以上後方に停止表示器材(三角表示板等)を立てます。
  • 発炎筒を路上において後続車に危険を知らせます。ガソリンもれがある場合は、発炎筒の取り扱いに十分注意してください。
  • 車から出るときは、周囲の安全確認を十分に行いましょう。車の様子をみて回るため路上に出る行為は、後続車等に接触する危険性があります。不用意に歩き回ることは避けましょう。
  • 自動車専用道や高速道路では、急に止まれない後続車に追突される危険が高くなります。乗員全員を路外の安全な場所に速やかに避難させましょう。

Step4:緊急連絡をしましょう

  • 出火している場合は、消防隊(119番)に連絡しましょう。
  • そのほかの場合は、レッカー車を呼ぶか保険会社に連絡しましょう。
  • ボンネットから煙が出ている場合は、ラジエーターやエンジンルームから火が出ている可能性があります。安易にボンネットを開けずに、消防隊やレッカー車の到着を待ちましょう。

安全走行のために、日頃から日常点検整備を実施し、年に1回は整備工場等で定期点検整備を実施しましょう。

今月のクイズの答え