ペーパードライバー脱出作戦!!

2016年10月号

今月のクイズ

ペーパードライバーの方へ質問です。
一般的な日本車(右ハンドル)の場合、ワイパーのスイッチは、次のどれになるか選んでください。

郊外に引っ越したり、子どもが生まれたりして、車を運転する必要に迫られている方はいらっしゃいませんか?そのなかには、車の運転免許は所持しているけどしばらく運転から離れてしまった、いわゆる「ペーパードライバー」のため、運転が「怖い」と二の足を踏んでいる方もいらっしゃるでしょう。
今月は、なぜ「怖い」と感じるのかを考えながら、運転に自信をつけてペーパードライバーを脱出するためには、どうしたらよいのかをみていきましょう。

ペーパードライバー歴が長いと運転が怖くなる?

マイナビニュースが会員に行った調査によると、普通自動車免許を所持している人は81.6%で、そのうちペーパードライバーは34.6%も占めていました。ペーパードライバーである期間をみると、1年未満が16.5%と最も多くなっていますが、その後も大きな変動はなく推移しています(図)。
また、ペーパードライバーに「車を持ちたいと思いますか」の質問では、70.2%が「いいえ」と答えています。「維持費がかかる」が最も多い理由ですが、「運転が下手なので」、「今から運転しても危ない」といった理由も挙がっており、ペーパードライバー歴が長くなるほど、運転が怖くなるのではないかと思われます。

図:ペーパードライバー歴 (出典:株式会社マイナビ 「マイナビニュース」調べ(調査期間2012/4/3~2012/4/7)より弊社作成)

なぜ運転が怖いのか?克服するポイントは何か?

運転経験のあるペーパードライバーは、何もない広場であれば、すぐに車の運転操作ができるようになるでしょう。しかし、車線で走行スペースが指定されると、車の幅や前後の距離を把握する「車両感覚」が戻っていなければ、車線に合わせて車道の中央を走行することや、角をうまく曲がりきることを難しく感じ、プレッシャーとなります。さらに、人や他の車両、信号機など変化するものが次々に現れると、注意しきれなくなってヒヤリとすることが多くなり、運転が「怖い」と感じてしまいます。
運転が上手な人は「運転は慣れだよ」と言います。車両感覚をつかむと、自分の車が車線のどの位置を走行しているのかを容易に把握することができ、スムーズに角を曲がったり、停止線の位置で止めることができたりなど、徐々に運転操作に慣れていきます。また、目の前の交通状況において「何が危険か」、「どのような危険が予測できるか」がわかれば、危険をいち早く察知し、安全な運転操作に欠かせない適切な判断を行うことができます。そのような運転を繰り返すうちに恐怖心が少しずつなくなり、自信がついて運転に慣れていきます。
ただし、運転に慣れていくと「ここは誰も通らないから大丈夫」と一時停止を怠ったり、「少しくらいスピードを上げても平気」と法定速度を超えてしまったりすることがあります。運転に対する思い込みや過信は、事故を引き起こす要因になります。運転に自信がついても、気を抜かず慎重な運転が求められることを忘れないようにしましょう。

ペーパードライバーを脱出するために……

運転に自信をつけるためには、どうしたらよいのかを考えてみましょう。

Point1:運転が上手な人に同乗してもらい、運転を指摘してもらいましょう

運転が上手な人に同乗してもらい、車線のどの位置を走行しているか、注意しなければならない箇所などを指摘してもらいましょう。運転が上手な人は正しい知識を教えるとともに、ペーパードライバーが萎縮しないよう、イライラせずに優しく丁寧に教えましょう。

Point2:人や車がほとんどいない広場や駐車場などを利用して、走行時の車両感覚を身につけましょう

【注意】必ず広場や駐車場の所有者(管理者)の許可を得て、練習を行いましょう

運転席から見える死角とタイヤの位置を把握しましょう
運転が上手な人に車の周りをゆっくり歩いてもらい、運転席から観察しましょう。人が前方や側面、後方に移動するにつれて確認しづらくなり、死角が生じます。そこに子どもがいた場合、事故につながる危険があることを実感しましょう。また、タイヤのところで立ち止まってもらい、運転席から見える位置を把握しましょう。
車の幅や前後の距離を把握しましょう
駐車スペースの前後に、紐などで線を引き運転席からの見え方を確認しましょう。右ハンドルの場合、左側に見える線が路肩に寄せるときの位置にもなります。右側は中央線、前方の横線は停止線の位置になります。サイドミラーに映る後方の線はどのように見えるかを確認し、車の幅や前後での距離を把握しましょう。
車が曲がるときのタイヤの位置や、車体の向きを把握しましょう
前進して曲がるときは、前輪はハンドルを切った方向に向き、後輪はその軌跡よりも内側を通ります(内輪差)。4つのタイヤがどこにあるか、どれくらい内側を通るかを感覚で覚えるため、曲がる内側にコーン等をおいて練習しましょう。
バックで曲がるときは、後輪の軌跡に対し、前輪は大きく膨らみます。前輪の向きや、車体の位置を常に把握しましょう。

Point3:道路に出て、注意すべきものや確実な運転操作を覚えましょう

運転が上手な人に、注意すべきポイントを教えてもらいながら、いろいろ観察しましょう
運転が上手な人に、駐車場から出て比較的安全と思われる道路を一周運転してもらい、どのような危険があるか、何に注意しているかを教えてもらいましょう。また、ドライバーの目の動きやスピードのコントロール、運転操作の仕方などをよく観察しましょう。
自分も同じ道を運転し、注意を払って落ち着いて運転操作を行いましょう
運転が上手な人と同じ道を運転し、注意すべきポイントを声に出して確認しながら運転してみましょう。声に出すことにより、安全確認のし忘れを防ぐことができ、適切な判断と操作を行うことが可能になります。落ち着いて、確実に運転操作を行いましょう。

Point4:覚えたものを記憶や経験にするため、振り返ってはんすうしましょう

駐車場に戻ったら「うまくいったこと」、「うまくいかなかったこと」を振り返ります。「うまくいかなかったこと」の要因は何か、「どうしたらうまくいくか」を考え、思いつかなければ運転が上手な人に聞いてみましょう。同じ道を繰り返し運転し「うまくいったこと」を増やし、「うまくいかなかったこと」をゼロに近づけます。そうすると、気づかなかった危険な箇所や、他の車両の動きをいち早くとらえることができ、心にゆとりが生まれます。運転に自信がついたら、少し遠くまで走行してみましょう。ただし、運転に慣れても過信せずに、慎重な運転を行うように心がけましょう。

ペーパードライバー向けの講習も利用しましょう

一人で練習するのが怖かったり、適当な場所がないときは、自動車学校、自動車メーカーやディーラーなどが開催しているペーパードライバー向けの講習を利用しましょう。「自分の車じゃないと感覚がつかめない」と心配されるかもしれませんが、車を運転するときのコツや注意すべきポイントを中心に教えてもらえるので、車種が変わっても大丈夫です。

ペーパードライバーを脱出しよう!と決めたら、
(1)車両感覚を身につけ、運転や注意すべきポイントをおさえましょう。
(2)運転に慣れても過信せずに、慎重な運転を行うよう心がけましょう。

今月のクイズの答え