無理のない安全な車線変更とは

2017年7月号

今月のクイズ

車線変更するときに、ウインカー(合図)を点けてから、車が進行先に移動を開始するのに適切なタイミングを次の中から選んでください。

  • (1)ウインカーを点けたらすぐに、進行先に移動を開始する
  • (2)ウインカーを点けて3秒たってから、進行先に移動を開始する
  • (3)ウインカーを点けて10秒以上たってから、進行先に移動を開始する

交通マナーに関するアンケート*で、「無理な割り込みをする車が多い」と思う人は全体の約63%を占めていました。さらに「ウインカーを出さずに車線変更や右左折する車が多い」と思う人は約77%にものぼり、危険な車線変更を行っているドライバーが多いことがわかります。あなたの運転は大丈夫ですか?
今月は、車線変更による事故等を通し、無理のない安全な車線変更の方法について考えてみましょう。

進行先の車両の動きと距離の把握、速度コントロールと十分な安全確認が重要

車線変更時に車と衝突した交通事故(2015年中)を道路の形状別にみると、速度が出やすい「直線(一般単路)」が最も多くなりますが、交差点より30m 以内の「交差点付近」も全体の19%を占めています。交差点の手前で慌てて車線変更をしている様子がうかがえます。
車線変更時の事故件数を進路方向別にみると、右・左とも同じ割合で発生しています。右への車線変更は、右車線の車の流れに合わせて加速が必要となる場合が多くなります。そのときに右車線を走る車との動きと距離を見誤って移動すると、接触する危険が生じます。速度が速いほど接触したときの跳ね返りが強くなり、ハンドルをとられて別の車に次々に当たる多重事故や、壁や路肩等に激突する重大事故が起きる危険性が高まります。一方、あまり加速を必要としない左への車線変更では、右への進路と違い、運転席からみて左側の前方や側方~後方にかけて死角(確認しにくい範囲)が発生します。死角部分の安全確認が不足していると、バイクなどの車両と接触するおそれがあります。

図1:車線変更時の事故を道路形状別にみた割合 図2:車線変更時の進路方向別交通事故の割合 図1,2出典:公益財団法人交通事故総合分析センター平成27年版「交通事故統計年報」より弊社作成

安全に車線変更を行うには…

安全で無理のない車線変更の方法についてみてみましょう。

まずは十分な車間距離をとりましょう

進行先の車線の安全確認を行うために、前方から目を離す瞬間があります。前車が急に速度を落としたときに慌てないよう、十分な車間距離をとりましょう。

Step1 車との動きと距離を適切に把握し、安全確認を行いましょう

車線変更する際に、進行先の車線を走る車の間に割り込む場合は、車までの動きと距離を十分に把握していないと、「危ない」と感じたときにはすでに接触してしまっている危険性があります。

図:Step1 車線変更する際の注意点(1)進行先の前車Aの動きと距離を把握し、移動時に車間距離が十分とれるかを確認しましょう。(2)ルームミラーで進行先の後続車Bの動きと距離を把握し、移動時に追突されるおそれがないか確認しましょう。(3)ドアミラーで側方~後方に車やバイクがいないか確認しましょう。[!]進行先の前方に連なる車の動きにも注意を払いましょう。何台か前でブレーキがかかったり、ウインカーが点けば、進行先の前車Aが急に速度を落とす可能性があります。
図:Step1 車線変更する際の注意点

Step2 意思表示を行い、もう一度安全確認を行いましょう

ウインカーを点けて車線変更する意思表示をしても、すぐに気づいてくれるとは限りません。自車に気づいてもらうため、ウインカーを点けたら「ゼロ・イチ・ニィ・サン」とゆっくり3秒数えて待ちましょう。3秒数えている間に、もう一度進行先の車線の安全確認を行いましょう。

図:Step2 意思表示を行った後の注意点[ゼロ]:ウインカーを点けて車線変更する意思表示をしましょう。[イチ]:ルームミラーで進行先の後続車Bの動きを確認しましょう。Bとの距離が縮まるのが早いと感じたら、ウインカーは点けたままやり過ごし、その後に移動できるように準備しましょう。[ニィ]:ドアミラーで側方~後方に車やバイクがいないか確認しましょう。[サン]:進行する車線の側方~後方へ目を向け、死角になる部分を目視で確認しましょう。特に左車線に車線変更するときは、左後方の死角になる部分をよく確認しましょう。[!]進行先の側方~後方への安全確認をしつつ、前方への注視も怠らずに運転しましょう。
図:Step2 意思表示を行った後の注意点

Step3 車の流れに合わせ、横にスライドするように移動しましょう

速度が速い状態で急に車線変更すると、ハンドルをとられる危険性があります。進行先の車の流れに合わせて徐々に速度調節し、ゆっくりと横にスライドするように進行先の車線に移動しましょう。

図:Step3 車線変更時の注意点[!]移動中、後方からバイクが急に現れる可能性があります。前方を見ながら、ときどきドアミラーで進行先の車線の状況も確認しましょう。
図:Step3 車線変更時の注意点

車線変更するときは、進行先の車の動きと距離を把握し、十分な安全確認を行いましょう。
ウインカーを点け、注意を払いながら車の流れに合わせて、落ち着いて移動しましょう。

今月のクイズの答え