12月は1年中で最も交通事故が多い!

2017年12月号

今月のクイズ

2016年中に起きた交通事故による死者数において、最も少ない月は6月で、1日当たりの死者数は8.8人でした。一方、死者数が最も多い月は12月でしたが、1日当たりの死者数を次の中から選んでください。

  • (1)9.5人
  • (2)11.5人
  • (3)13.5人

2016年12月中に発生した交通事故は約5万件で、1月~11月の平均より約1.2倍も多く、1年で最も交通事故が多い月になりました。特に死者数は約1.3倍も発生しており、重大事故が多発しています。
今月は、12月に重大事故がどのように起きているかを踏まえ、どのような走行を心がけたらよいかをみてみましょう。

薄暮時での歩行者の発見の遅れや、焦るあまりの安全運転義務違反により重大事故が起きている

師走は仕事や帰省、年末年始の準備などでせわしく運転するドライバーが多く、わずかな運転ミスが重大事故につながります。
2016年12月中の重大事故がどのような場所で起きているか死亡事故件数の割合をみると、市街地が多く、なかでも交差点やその付近が多くを占め、単路(道路の直線区間)は1月~11月の平均より増加しています(図1)。事故類型(車がどのようなときに何と衝突したか)をみると、人対車両が約4割と最も多くなります(図2)。その大半が道路を横断中の歩行者と衝突しており、1月~11月の平均の約1.3倍も増えます。法令違反別では、わき見や安全不確認など安全運転義務違反が多くなります(図3)。昼夜別の死者数の割合を比べると、夜間の方が多く、死者の年齢層をみると、昼夜ともに65歳以上の割合が高く、特に夜間は1月~11月の平均の約1.3倍に増えます(図4)。

図1:市街地での道路形状別死亡事故件数の割合比較(2016年中) 図2:事故類型別死亡事故件数の割合比較(2016年中) 図3:法令違反別死亡事故件数の割合比較(2016年中) 図4:昼夜別死者数の割合比較(2016年中) 出典:警察庁交通局「交通事故統計(平成28年11月末)」「平成28年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」より弊社作成

12月は日の入りが早く、夜の時間帯が長くなります。ことに交通量が多い市街地では、薄暗くなった道路を渡ろうとしている歩行者の発見が遅れる可能性があります。なかでも65歳以上の歩行者は、暗い服を着ていることが多く、薄暗くなると目立たなくなります。また、身体機能の低下により危険回避の行動がとりづらくなっている可能性があるので、ドライバーが気づいたときには接触を避けられず重大事故に至るおそれがあります。
さらにドライバー側は、忙しいと運転中につい先のことや他のことを考えてしまいがちで、運転から注意がそれたり、焦るあまり安全確認を怠ったりして、重大事故を起こす危険性が高くなります。

12月の運転を安全に行うために…

忙しい12月を安全運転で過ごし、安心してお正月を迎えるためにはどうしたらよいか、一緒に考えてみましょう。

走行するときは…

早めにヘッドライトを点けましょう

地域によって異なりますが、冬の季節は午後3時を過ぎると薄暗くなり始めます。「まだ明るい」と感じていても徐々に視界は悪くなっており、事故が起きやすい状態に至ります。薄暗い道路で歩行者を発見したときに、危険回避することができるように、早めにヘッドライトを点けましょう。

携帯電話やカーナビの確認、エアコンの操作は車を安全な場所に止めて行いましょう

走行中に携帯電話やカーナビなどに目を移すと、その間に歩行者が道路に出てくるなど前方の交通状況が一変する可能性があります。特に12月は歩行者も車も多く、1秒にも満たないわき見が重大事故につながります。常に前を向いて運転できるように、携帯電話やカーナビの確認、エアコン等の操作は、車を安全な場所に止めてから行いましょう。携帯電話はドライブモード(公共モード)に設定し、カバン等に入れましょう。

車間距離をあけ、法定速度を維持し、周囲の安全確認を行いましょう

12月は何かと忙しくなることが多く、ドライバーは不十分な車間距離や速度超過など不安全な運転をしがちになります。同様に歩行者も横断歩道がない場所でいきなり横断してくるなど、危険な行動をとることがあります。視界を確保するため車間距離を十分にあけ、スピードメーターをこまめに確認して法定速度を維持し、周囲の安全確認を行いましょう。

定期的に車内を換気し、休息をとりながら運転しましょう

暖房が効いた車内は徐々に酸素が不足するため、長時間換気しないと脳に酸素が行き届かず眠気をもよおします。また、忙しいと心身ともに疲れがたまり、脳が休もうとしてウトウトすることがあります。運転するときは、漫然運転を防ぐために、定期的に換気や休息を行い、安全運転に努めましょう。

事前の準備は…

冬用タイヤやバッテリーの点検など事前の整備を行いましょう

12月になると日ごとに気温が下がり、突然初雪が降ったり路面が凍結したりしてタイヤが滑りやすい状況になり、ブレーキやハンドル操作に影響が出る危険性があります。また、冬は暖房を使用するのでバッテリーが上がりやすく、突然エンジンがかからなくなる可能性があります。12月になる前に車の点検整備を行いましょう。

  • 冬用タイヤに付け替えましょう。
  • タイヤチェーンをケースから出して点検整備し車に乗せ、雪が降っても対応できるようにしましょう。
  • 3年以上バッテリーの交換をしていない場合は、交換を検討しましょう(バッテリーの寿命は2~3年くらいです)。また、車を運転する前のバッテリー液の点検と補充も忘れずに!

ゆとりある走行計画を立てましょう

12月は交通量が多くなり、予定どおりに進まなくてイライラすることがあります。イライラや焦りは、安全確認不足や車間距離を詰めてしまうなど運転が雑になる可能性があります。
なるべく周囲が明るい午前中に出発し、薄暗くなるまでに戻れるように、あらかじめ時間にも心にもゆとりをもてる計画を立ててから運転しましょう。

早めにヘッドライトを点け、携帯電話やカーナビなどの確認や操作は、車を安全な場所に止めてから行いましょう。車間距離をあけ、法定速度を維持し、周囲の安全確認を行いましょう。

今月のクイズの答え