進行したい方向を間違えた!~交差点内での無理な進行方向の変更や、高速道路での逆走について~

2018年6月号

今月のクイズ

2016年中に発生した正面衝突による全死亡事故件数のうち、最も多い割合を占める法令違反を次の中から選んでください。

  • (1)安全運転義務違反
  • (2)通行区分違反
  • (3)最高速度違反

交差点を直進するつもりが、うっかり左折車線に入ったまま交差点に差し掛かり「あれ?直進できない!」と慌てたことはありませんか?また、通行量がほとんどない高速道路のジャンクションで、進行方向を間違え「ちょっとだけだから戻りたいな」と思ったことはありませんか?
今月は、進行方向が決められている車線を走行しているにもかかわらず、交差点で違う方向に進行(通行区分違反)*1したり、高速道路で逆走(通行区分違反)*1や後退(指定横断等禁止違反)*2したりすることで起きている事故を通し、規制どおり安全に進行することの重要性について考えてみましょう。

交差点で進行方向の規制がある車線と違う方向へ進行する行為は、交差点内を混乱させる

2016年中に起きた全死亡事故件数を法令違反別にみると、通行区分違反は安全運転義務違反、歩行者妨害に次いで3番目に多く発生しています。通行区分違反による死亡事故の内容をみると、正面衝突が約9割と最も多くを占めています(図1)。
たとえば、左折の規制がある車線に入ったまま交差点に差し掛かり「直進したい」と無理に直進すると、右折する対向車と正面衝突するおそれがあります。交差点内で「あっ間違えた」と違う方向に進行する身勝手な行動は、交差点内を混乱させ他車との重大事故に発展する危険性が高くなります。


図1:通行区分違反による死亡事故の内容(2016年)


図2:交差点で進行方向の規制がある車線と違う方向へ進行する行為の例

進行方向を示している規制標識や、道路に描かれた進行方向の規制標示をよく確認し、指示に従って交差点を安全に進行しましょう。車線を間違えた場合は、指示に従って進行してから迂回して目的の道路に戻りましょう。
高速道路で進行方向の規制がある車線と違う方向へ進行すれば、重大事故を起こす確率がさらに高くなります。

高速道路で逆走すれば、重大事故につながります!

2016年中に高速道路で逆走が発生した件数のうち、インターチェンジやジャンクションで進行方向を間違えたケースが約6割を占めています。また、2011~2015年中における高速道路での事故全体に占める死傷事故の割合は約10%ですが、逆走事故に占める死傷事故の割合は46%と約5倍も高く、死亡事故に至っては約43倍も上昇します(図3)。
逆走が発生したときの要因をみると、「道を間違えて戻ろうとした」など故意によるものや、「逆走した要因がはっきりしない」「カーナビの案内を誤認」など過失によるものが全体の約7割を占めます。高速走行している道路を逆走すれば、重大事故を起こすことは容易に想像がつきます。では、進行方向を間違えた場合や、うっかり逆走してしまった場合、どうしたらよいのでしょうか。

図3:高速道路で起きた事故全体と逆走事故の事故状況の比較(2011~2015年)

高速道路で進行方向を間違えたら、次のインターチェンジで降りましょう

高速道路上で降りる出口を行き過ぎたり、ジャンクションで方向を間違えたりしたときは、次のインターチェンジまで進み、以下の手順で高速道路をいったん降りて、係員の指示に従い目的のインターチェンジまで進みましょう。時間はかかりますが、通行料金は高速道路に入ったインターチェンジから目的のインターチェンジまでの料金で通行することができます。
(ただし、インターチェンジの構造によっては対応できない場合がありますので、ご注意ください)

次のインターチェンジを降りるときの手順

高速道路で自分が逆走していることに気づいたら、すみやかに車を停止し、110番通報しましょう

ジャンクションなどで方向を間違え、自車が逆走していることに気づいたら、どうしたらよいのでしょうか? まず、逆走した時点で、重大事故を起こす寸前と認識してください。

車を停止して110番通報する

周囲を確認し、ハザードランプを点けて、すみやかに車を停止しましょう。ドライバーを含め乗員は安全な場所へ移動し、110番や非常電話で通報しましょう。

周囲に知らせる

手に発炎筒を持ち、停止中の車と人がいることを合図しながら、車の前方に停止表示器材(三角表示板等)を立て、発炎筒を路上に置いて前方から来る車に危険があることを知らせましょう。
ただし、作業は危険を伴うので、無理のない範囲で、くれぐれも周囲をよく確認し安全を確保しながら行ってください。

今月のクイズの答え