Malaysiaマレー半島南部とボルネオ島北部を国土とする、マレーシアは、豊富な天然資源を持つ国です。
近年は木材の輸出や大規模農業による環境問題が深刻です。

マングローブ植林活動レポート

計画した植林面積には達しましたが、繁殖したシダ植物の刈り取りと、植林地へのアクセスが課題となっています。

マングローブ植林活動状況

タンニン採取や薪炭材用の伐採で荒廃したマングローブ林の再生を目的に、2011年度から3年計画で始まったマレーシア東部サバ州での植林活動。国際マングローブ生態系協会(ISME)が、サバ州森林局や地域住民のみなさんと協同で実施しています。
2年目を迎えた2012年度は、マングローブ荒廃地となっている、コタキナバルの南西ガラマ川流域に48ヘクタールに植林。さらに、地元のボーイスカウト・ガールスカウト、東京海上グループのボランティア約30人が、サバ州第2の都市サンダカン周辺で2ヘクタールに植林しました。

環境条件に合わせて、樹種や植林方法を変更

潮の影響を受ける場所は、オオバヒルギやフタバナヒルギなどの胎生種子(発芽した棒状の種子)を直挿し。潮の影響を受けない場所は、モモタマナやテリハボクの育苗したポット苗を移植したり、オオハマボウの挿穂(さしほ)(挿し木をするために親木から切り取った根・茎・葉)を直挿ししたりと、植林する樹種や植林方法は、環境条件に合わせて変更しています。


河畔に設置した簡易船着き場


移動用のサバ森林局のボート


アカバナヒルギモドキの花

排水路、シダの繁殖、船用の桟橋設置によって、植林本数が減少

サンダカンの植林予定地では、不法にオイルパームを植えられたときに排水路が掘削され、植林できる場所が限られています。
コタキナバルでは、約9,000ヘクタールもの広大なマングローブ荒廃地に繁茂しているミミモチシダを刈り取らなければ植林ができません。さらに、植林地へのアクセスは船以外にはないため、小さな桟橋を設置する労力・時間・費用が必要です。
植林面積は、当初の計画通りの年間50ヘクタールを達成。順調に見えますが、こうした理由から、植林面積に対する植林本数が当初の計画より少なくなっています。


排水路により植林面積が減少


2011 年に植えられたオオバヒルギ


元気に育っています

地域との交流

荒廃した、広大なマングローブ林を再生させるには、ISMEとサバ州森林局だけでは難しく、地域住民の協力は欠かせません。そこで、植林と植林後の管理等には、可能な限り地域住民のみなさんとの協同作業を組み入れています。
森林局内の、熱帯雨林ディスカバリーセンターという部局が中心で取り組んでいる地元小学校の環境教育にも、植林活動を取り入れることにしました。

今後の活動予定

3年計画のラストとなる2013年度も、50ヘクタールの植林を予定しています。2012年同様、コタキナバル周辺の植林に重点を置いていますが、サンダカン周辺にも22ヘクタールの植林地をすでに確保しています。
当面の課題は、ミミモチシダの刈り取りと、船のための桟橋設置です。ここを何とかクリアして、植林本数を増やすことができないか、検討中です。