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災害のきづき

根拠を示さないと避難してもらえない

(元住民自治協議会副会長 60代 男性)

私たちは河川事務所からの情報で、少なくとも越水はすることが分かっていたので、非常に危機感を持って、住民の皆さんへ逃げるように放送しました。そして、災害対策本部を夜の9時半に解散し、自分の家の近くまで戻って来たら、家々に電気が点いていて、住民の皆さんが家にいたんですよ。てっきり小学校へ避難している人がいっぱいいると思っていたんですが、全然危機感が伝わっていなかった。マニュアルどおり緊急連絡網で逃げるように伝えたのだけど、「逃げろ!」と言っただけで、根拠を説明していなかった。ただ逃げろと言っても「なんでだい?」となってしまった。年寄は、「長く住んでいてそういったことは一度もなかったし、堤防も明るいうちは水が来ていなかったから大丈夫」と言っていた。「河川事務所からの情報で、ほぼ何時間後に越水するから逃げてください」と根拠を示して伝えないと、住民の皆さんは動いてくれません。私が近所の10軒くらいの戸をドンドンドンと叩いて、そのように伝えたら、「ほんとかい!」ということで逃げた人がいました。「良く教えてくれた」という人もいました。一番大切なことは伝え方なんですね。

  • 上記エピソード・イラストは内閣府「災害被害を軽減する国民運動のページ」より転載させていただきました。

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