ホーム>災害への対応>竜巻・集中豪雨>メカニズム

竜巻・集中豪雨のメカニズム

竜巻・集中豪雨はどうして起こるの?

近年、日本でも多く聞かれるようになった竜巻や集中豪雨の被害。そのどちらも、突発的に発生し、短時間で大きな被害をもたらすことが特徴です。その対処には、素早く正しい状況判断が必要となります。

竜巻発生のメカニズム

竜巻が発生する原因は、空気が暖められることで急速に発達した積乱雲の影響であることは間違いありません。しかし、いまだに解明されていない部分もあるため、発生を予想するのが難しいといわれています。気象庁では、竜巻の発生原因について、気象要因別・月別に分類し、その傾向を伝えつつ注意を促しています。

発達した積乱雲からは、竜巻だけでなく、ダウンバースト、ガストフロントといった、激しい突風をもたらす現象が発生します。主な突風の種類は以下のとおりです。

主な突風の種類

竜巻

積乱雲に伴う強い上昇気流により発生する激しい渦巻きで、多くの場合、漏斗状または柱状の雲を伴います。

ダウンバースト

積乱雲から吹き降ろす下降気流が地表に衝突して水平に吹き出す激しい空気の流れです。

ガストフロント

積乱雲の下で形成された冷たい(重い)空気の塊が、その重みにより温かい(軽い)空気の側に流れ出すことによって発生します。

竜巻などの激しい突風とは 主な突風の種類別窓で開きます。(気象庁ホームページ)より弊社作成

アメリカで竜巻が多い理由

世界中で最も竜巻が多く発生する国はアメリカです。毎年のように1000個超の竜巻が発生しています。アメリカの中西部において北極からの寒気団とカリブ海からの暖気団が衝突し、大気が不安定な状態になることが多く、積乱雲が発達しやすい状況であるためと考えられています。

集中豪雨のメカニズム

大量の水蒸気を含む暖かい空気が、上昇気流により上昇することで雲が発生します。周囲の空気を吸い込みながら上昇した雲が大きな積乱雲へと変化。上空で冷たい空気に冷やされた積乱雲は、その中で氷の粒をたくさん作り、それが落下することで激しい雨を降らせます。

図:暖かく湿った空気が上昇し、雲が発生する様子

図:周囲の空気を吸い込みながら上昇した雲が大きな積乱雲へと変化し、上空で冷やされた積乱雲が、その中で氷の粒をたくさん作る様子

図:氷の粒が落下することで激しい雨が降る様子

ゲリラ豪雨とは

正式な予報用語ではありませんが、マスコミなどでは突発的に起こる局地的な大雨を「ゲリラ豪雨」という呼び方で表現することがあります。
集中豪雨とはほぼ同義とされますが、より局地的に短時間で降る予測困難な大雨に対して使用される傾向があるようです。

夏の冷房やアスファルトも一因

大都市の場合には、夏の冷房などによって建物から出される熱や、舗装された道路からの反射熱が上昇気流を生み、積乱雲を発生させるケースもみられます。これらの積乱雲が集中豪雨やゲリラ豪雨を発生させる一因になっているとも考えられています。

関連リンク

このサイトの情報は一例です。
あなたにとっての防災・減災を考えるきっかけとしてぜひご活用ください!