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ながら運転を厳罰化!

2020年1月号

今月のクイズ

道路交通法の改正に伴い、2019年12月1日より「携帯電話使用等」に関する罰則が強化されました。この「携帯電話使用等」の中にはカーナビの注視も含まれるのか、次の中から選んでください。

  • (1)
    含まれる
  • (2)
    含まれない

近年、運転中にスマートフォン等を使用する「ながら運転」による交通事故が相次いで起きています。そのような事態を受け、警察庁はながら運転による悲惨な事故を防止するため、罰則を強化しました。
今月は、ながら運転の罰則強化の内容と、悲惨な事故を起こさないためにどうしたらよいのかをみてみましょう。

ながら運転の罰則の強化と、違反点数や反則金の引き上げ

2018年中に、運転中の携帯電話使用等(ながら運転)により起きた交通事故は2,790件*1で、5年前と比べ約1.4倍に増加しています。また、死亡事故率は携帯電話等を使用していないケースと比べ約2.1倍で、ながら運転は重大事故につながる危険性が高いことがわかります。
ながら運転を防止する対策として道路交通法が改正され、2019年12月1日より以下のとおり罰則を強化、違反点数と反則金が引き上げられました。ながら運転により交通の危険を生じさせた場合は、違反点数が3倍の6点に増えて即時免許停止になり、例外なく刑事処分となります。また、運転中に携帯電話等を手に持っていただけでも、違反点数が3点に増え反則金も普通車で3倍となり、違反を繰り返すと罰則(6か月以下の懲役または10万円以下の罰金)が適用されます。

  • *1
    警察庁「やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用」より
図1:携帯電話使用等に係る違反点数や反則金の引き上げと罰則の強化 2019年12月1日施行

ながら運転をしないためには

2016年10月、愛知県でトラックドライバーがスマートフォンでゲームをしながら運転し、集団下校で横断歩道を渡っていた小学4年生の男の子と衝突した死亡事故を覚えているでしょうか。亡くなった男の子の父親は、「全ての人が前を見るという当たり前のことを守って運転してください」*2と訴えています。ながら運転を防ぎ、走行中はいつも前方を見て運転するためには、どうしたらよいのかをみてみましょう。

運転中、携帯電話やスマートフォンはドライブモード(公共モード)に設定し、カバン等に入れて目の届かない場所にしまいましょう

「運転中にスマホでゲームなんて絶対にしない」と思っていても、携帯電話やスマートフォンの着信音が気になって、つい確認したくなったことはありませんか?
時速60㎞で走行中、2秒間で車は約33.3mも進みます(図2)。その2秒の間に歩行者が横断したり、前車が停止したりしても、ドライバーの注意が画面に向いていると、交通状況の変化に気づくことが難しく、そのままの速度で衝突し重大事故に至ります。携帯電話やスマートフォンは電源を切るか、着信しても音も振動もないようにドライブモード(公共モード)に設定し、カバン等に入れて目の届かない場所にしまいましょう。使用するときは、車を安全な場所に停車してからにしましょう。
また、ハンズフリー装置を使用しての通話も、漫然運転につながるおそれがあるので注意しましょう。

  • ハンズフリー装置を使用するときは、サイレンやクラクションなど周囲の音が聞こえるようにしなくてはなりません。都道府県によっては条例違反になる場合があります。


図2:自動車が2秒間に進む距離

  • 出典:
    警察庁「やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用」より弊社作成

カーナビの操作や注視、テレビ機能などの視聴をするときは、安全な場所に停車して行いましょう

カーナビゲーションシステム(カーナビ)は、道の経路案内機能のほかにもテレビの視聴機能等が付いているものがあり、ドライブを便利で快適にしてくれます。
ただし、運転中のカーナビの操作や注視は、前方から目が離れ、カーナビに注意が向いてしまうので、携帯電話の使用等と同じく危険な行為とされます。
カーナビの操作や注視、テレビ機能などの視聴をするときは、安全な場所に停車して行いましょう。


前方を見て運転できるように

今月のクイズの答え