自転車に対する青切符の導入
2026年5月号
今月のクイズ
自転車に対する青切符(交通反則通告制度)が2026年4月にスタートしました。自転車は“身近な乗り物”ですが、歩行者との事故では加害者に、自動車との事故では被害者となりやすく、ルール遵守の重要性が高まっています。制度のポイントとともに、自転車を安全に利用するためのルールを改めて確認しましょう。
自転車の事故・違反状況
近年、自転車事故は「割合として増えている」ことが問題となっています(表1)。件数そのものは微減傾向ですが、全交通事故に占める割合は増加しています。主な傾向は次のとおりです。
【事故の傾向】
- 歩行者が死亡・重傷となった事故の42.4%が歩道で発生
- 自転車と自動車の事故では、出会い頭が54.7%と最多
- 死亡・重傷事故の約75%で自転車側に法令違反あり(図1)
- 法令違反では「一時不停止」と「信号無視」が特に多い(図2)
自転車は道路交通法上「軽車両」に分類されます。免許は不要でも、道路を走る「車」の運転者としての自覚が求められます。

構成比の推移

自転車側の法令違反件数(2024年)

- 本文及び図表の出典:警察庁 自転車ポータルサイト「事故・違反の発生状況」より弊社作成
青切符(交通反則通告制度)とは
悪質・危険な違反と判断された場合、16歳以上の自転車運転者にも「青切符」と「納付書」が交付されます。反則金は告知の翌日から7日以内に納付すれば、刑事裁判や家庭裁判所での手続は不要です。これまでの対象は自動車や原付でしたが、今回の改正で自転車も加わりました(16歳未満は指導警告)。ただし、酒酔い・酒気帯び運転、妨害運転、事故を発生させた場合等の重大な違反は、青切符ではなく従来どおり「赤切符」となり、刑事手続の対象です。自転車の違反自体は、運転免許の点数に直接影響しません。しかし、ひき逃げや酒気帯び運転といった特に悪質なケースでは、運転免許が最大6ヶ月停止されることがあります。

青切符の対象となる反則行為
青切符の対象となる反則行為は113種類と多く、いずれも事故につながるおそれのある悪質・危険な行為です。違反内容によって3,000円~12,000円の反則金が科され、納付せずに放置すると刑事事件として扱われ、裁判手続に進むことがあります。取り締まりを受けた際は、必ず期限内に反則金を納付しましょう。なお、表に掲載したもの以外にも、遮断踏切への立入りやブレーキ不良、傘さし運転、イヤホン使用等も取り締まりの対象です。
反則行為と反則金の一例
| ながらスマホ(保持) | 信号無視 | 逆走や歩道通行 |
|---|---|---|
反則金12,000円 ![]() |
反則金6,000円 ![]() |
反則金6,000円 ![]() |
| 一時不停止 | 無灯火 | 二人乗りや並進 |
反則金5,000円 ![]() |
反則金5,000円 ![]() |
反則金3,000円 ![]() |
自転車の 歩道通行/車道通行 について
原則として自転車は車道を通行しますが、駐停車車両が多い場所や道幅の狭い道路では、歩道を利用したくなる場面もあります。今回の改正でも、歩道を走っただけで直ちに青切符の対象となるわけではありません。歩行者に危険を与える走行や、警察官の注意を無視した場合等、悪質・危険なケースのみが取り締まりの対象で、通常は「指導警告」にとどまります*1。また、警察官を見て慌てて車道に飛び出したり、急いで速度を上げたりすると、かえって危険です。安心して歩道を利用するためにも、通行できる条件・ルール・注意点を理解しておくことが大切です。さらに、車道を走る際の安全を確保するため、自動車との接触を避ける新しいルールも設けられています。
- *1出典:警察庁交通局「自転車ルールブック」より
歩道を通行するとき
-
1.
歩道を通行できる条件次のようなときは、歩道を通行することができます。
- 標識や標示で歩道を通行することができるとされているとき
- 13歳未満もしくは70歳以上のかた、または一定の身体障がいを有するかたが運転するとき
- 車道または交通の状況に照らして、自転車の通行の安全を確保するため、自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき

道路標識・道路標示
-
2.
歩道を通行するときのルール
- 歩道の中央から車道寄りの部分を徐行しなければなりません。また、歩行者の通行を妨げることとなる場合は、一時停止しなければなりません。
- 歩道に「普通自転車通行指定部分」が設けられている場合は、その指定部分を徐行しなければなりません。ただし、歩行者がいない場合は状況に応じた安全な速度と方法で通行することができます。
車道を通行するとき
自動車等が自転車等の右側を通過する際の接触事故が多いことから、自動車等と自転車等に対する新たなルールが設けられました。
- 自動車等:
- 自転車等の右側を通過する際、自転車等との間に十分な間隔がないときは、その間隔に応じた安全な速度で進行しなければなりません。
(違反した場合、3ヶ月以下の拘禁刑または5万円以下の罰金) - 自転車等:
- 自転車等は、できる限り道路の左側端に寄って通行しなければなりません。
(違反した場合、5万円以下の罰金)

今月のクイズの答え
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(3)
約3,000件3,043件で、10年前と比べて増加傾向にあります。
- 出典:交通事故総合分析センター「交通事故統計表データ(令和6年版)」より
- 出典:





