地震発生!そのときどうする?
地震はいつどこで発生するか分かりません。実際に遭遇したとき、どのように行動すべきか。日頃からシミュレーションしておくことが、大切です。
STEP1 地震速報
テレビやラジオなどで届けられる「緊急地震速報」。速報を受信してから、揺れが始まるまでの時間はわずかですが、心構えやとっさの安全確保ができます。あわてずに、まずは周囲の状況を確認し、安全な場所へ退避するようにしましょう。
STEP2 地震発生時
安全な場所に身を寄せて、揺れが収まるまでそのまま待ちましょう。物が落ちてきたり、倒れてきたりしそうな場所は避けること。もし、そのような場所で地震に遭遇した場合でも、しっかり頭を守れるよう身構えておきましょう。
STEP3 地震発生直後
家では?
- いつでも避難できるように、防災用品などを確認し、家族と避難場所について話し合っておく
- 窓や戸を開けて出口を確保
- 飛散したガラスなどに注意
- あわてて外に飛び出さない
- 火の元確認、初期消火
- 傾いた家屋やブロック塀、崖や裏山などに不用意に近づかない
- 危険な作業や、すぐに身の安全を図ることが難しい作業は、地震活動が活発な間は延期する
- ブレーカーをおとす
揺れがおさまってから避難できるように、扉などを開けて出口を確保しておきましょう。火を使っている場合は、揺れがおさまった段階で速やかに消しておきます。とにかくあわてず行動することが大切です。また、地震火災の原因の多くに、電気火災が挙げられます。電気復旧時に断線したコードから出火するなど、2次災害を防ぐためにも揺れがおさまった後、避難をする前にブレーカーを落とすことが大切です。
外では?
- ブロック塀などに近づかない
- 看板やガラス窓から離れる
- あわてずに行動する
- 壊れた家屋などで救命・救助活動を行う際にも、余震が発生した場合はすぐに避難できるようにする
- 海岸や川の河口に近付く場合は、津波警報・津波注意報が発表されたことをいつでも確認できるように、ラジオなどを携帯する。また、高台などの避難場所を事前に調べておく
- 津波警報・津波注意報が発表された場合や、海岸付近で強い揺れや長く続く揺れを感じた場合には、ただちに海岸や川の河口から離れ、安全な場所に避難する
まずは周囲を見渡して、物が落ちてきたり倒れそうな場所には近づかないこと。余震の可能性もあるので、とにかくあわてず、安全な場所で少し様子を見てから、避難することが必要です。
- 人が大勢いる施設(大規模店舗などの集客施設)にいるときは?
- あわてて出口や階段に殺到しない
- 施設の係員や従業員などの指示に従う
- 従業員などから指示がない場合は、その場で頭を保護し、揺れに備えて安全な姿勢をとる
- つり下がっている照明などの下から退避する
- 繁華街にいるときは?
- 落下物から身を守り、ビルの倒壊にも注意しながら、公園などの安全な場所へ避難する
- 広い所に逃げる余裕がない場合は、耐震性の高い比較的新しい鉄筋コンクリートのビルに逃げ込む
- 駅や電車では?
- 落下物などから身を守り、ホームから転落しないよう近くの柱に移動する
- 混雑して身動きがとれないときは、うずくまって揺れが収まるのを待つ
- 強い揺れを感知すると電車は緊急停車するため、手すりや吊革にしっかりつかまる
- 座っていたらカバンなどで頭を保護し、立っている時は姿勢を低くして身を守る
- 揺れが収まったら、乗務員や駅員の指示に従う
- 自動車運転中は?
- あわてて急ハンドルや急ブレーキをかけず緩やかに速度を落とす
- ハザードランプを点灯して周りの車に注意を促し、道路の左側に停止する
- 避難する際は、緊急車両通行時に車を移動できるようにキーは付けたままドアロックをしない
- 連絡先メモを残し、貴重品や車検証を持って車から離れる
大都市で地震に遭遇したら
人口の集中する都市部で大規模地震が発生すると、多くの建物被害や人的被害の発生が予想されるほか、次のような大都市特有の被害も多く発生するものと考えられます。
- 建物の倒壊
古いビルや密集家屋が崩れ人が生き埋めになったり、外壁や窓ガラスが割れて落下しケガをする可能性がある - 電気・ガス・水道が使えなくなる
停電、都市ガスの停止、水道の断水が起こり、復旧まで時間がかかる - 電車が動かなくなる
線路が寸断され、安全確認に時間がかかるなどの理由で、相当な時間電車が動かない場合がある - 道路を通れなくなる
建物がくずれたり、歩行者や自動車が集中し大渋滞で避難が困難になることが予想される - 電話がつながりにくくなる
通話の集中や通信設備の被災などにより、電話やインターネットができなくなったり、つながりにくくなる
まずは、身の安全を確保した後、むやみに移動を開始しないことが基本です。安全な場所にとどまることを考えましょう。
- 道路では余震で頭上から物が落下してきたり、道中に火災が起こっていたりするなど、数多くの危険が予想されますので、安全な場所からはむやみに移動しないようにしましょう。
- 駅周辺等大混雑している場所では、人が将棋倒しになる集団転倒が起きやすくなりますので、駅周辺には近づかないようにしましょう。
- 発生3日程度は火災の発生や救助・救急活動優先のため、混乱状態が続きますので、まず身を守るために安全な場所にとどまることを考えましょう。
東京都発行「東京防災」、文部科学省 地震調査研究推進本部事務局、気象庁、首相官邸、内閣府ホームページより弊社作成
STEP4 地震発生後
テレビやラジオ、市町村から伝えられる正確な情報に基づいて、確かな行動をするように心掛けましょう。まずは家族の無事を確認し、近所の方で倒壊した家の下敷きになっている人がいたら、救助に協力しましょう。避難所へ向かうときは、ガスの元栓を閉めて、電気のブレーカーを落としましょう。
津波への対応
地震後、津波が発生することもあるので海岸の近くにいる場合は海岸から離れてください。津波注意報や津波警報が発表されたら、ただちに高台の安全な場所へ避難してください。
万が一、地震で情報が断絶してしまったときの対応
地震の影響で電気が使えなくなり、テレビやラジオからの情報取得が難しくなることも考えられます。その場合、乾電池で利用できるラジオや、手回し充電ができる非常用ラジオが重宝します。また、より身近な地域での情報や、リアルタイムの情報を取得するには、携帯電話や携帯メールが有用です。インターネットが使える携帯電話で、自治体の防災ホームページにアクセスしたり、X(旧Twitter)やFacebookを活用して情報取得・情報発信したりする方法も、非常時には大いに役立ちます。
インターネット回線を使うIP電話は、停電によって使用できなくなる恐れがあります。停電時でもIP電話を使えるようにするには、一定時間電力を供給できる「無停電電源装置(UPS)」が有効です。
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