地震はどうして起こるの?
日本は世界有数の地震多発国。特に、建物被害に直結する、瞬間的な揺れの強さを示す最大加速度が大きかった地震はいずれも日本で発生しています。(中越地震(2004年、2516ガル:前ギネス記録)、岩手・宮城内陸地震(2008年岩手、4022ガル:ギネス認定の世界記録)、東北地方太平洋沖地震(2011年、2933ガル)、熊本地震(2016年、1362ガル))
なぜ、これほどまでに地震が多いのでしょうか。まずは地震が発生するメカニズムを知り、多発する理由について探ってみましょう。
- ※最大加速度(ガル)とは
最大加速度は地震学や地震工学分野で用いられる速さの変化の度合いを表す指標で、瞬間的な揺れの強さを示します。1ガルで1秒ごとに秒速1センチずつ速度が増します。
プレートによって起きる地震
プレートとは地球の表面を覆う、厚さ数10~200km程度の岩石でできた層のこと。その層はいくつかのブロックに分割されていて、1年間に数cmずつ、ゆっくり移動しています。そして、プレートとプレートの境界上でそれぞれが押し合ったり跳ね上がったり、あるいはプレートの内部でずれを生じることで、地震が発生します。
日本には、このプレートが4つもあるため、多くの地震が発生するのです。
プレートによって起きる地震(海溝型地震)の規模や発生の可能性について詳しくはこちらをご参照ください。
a 北米プレート
b 太平洋プレート
c フィリピン海プレート
d ユーラシアプレート
プレートの動き
活断層によって起きる地震
プレート同士が押し合い続けていると、その表面にひびが入り、やがてずれが生じます。このずれを断層といい、今後も活動する可能性が高い断層を活断層と呼びます。
この活断層が上下に動くことで、地震が発生。日本には、この活断層が2,000カ所くらいあるため、どこで地震が起きてもおかしくない状態にあるのです。
正断層型
逆断層型
横ずれ断層型
前震・本震・余震
地震が発生すると、多くの場合、その地震が発生した場所の周辺で、地震が多数発生します。最も大きな地震を本震、それに続く地震を余震と言います。
また、本震が発生するより前に、本震の震源域となる領域で地震が発生する事があり、それを前震と言います。
このように前震も発生する地震活動を前震-本震-余震型と呼びます。
なお、前震が起こらず、本震と余震のみの地震活動(本震-余震型)もあります。
平成28年熊本地震において特徴的だった前震・余震。
本震によって強い揺れとなった地域では、余震によって家屋などが倒壊したり、土砂崩れなどの土砂災害やなだれが発生しやすくなります。また、海域で大きな余震が発生すると津波が発生する可能性があります。
地震調査研究推進本部ホームページより弊社作成
主要な活断層の位置や調査結果について詳しくはこちらをご参照ください。
活断層が原因の地震が多い日本
阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、平成28年熊本地震なども、このタイプの地震でした。
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、M 7.3を記録。死者・行方不明者は6,437人に上りました。2004年10月23日に発生した新潟県中越地震(新潟県中越大震災)は、M 6.8を記録。死者は68人に上りました。2016年4月に発生した平成28年熊本地震は、M7.3を記録。死者は270人以上に上りました。
- *写真は財団法人消防科学総合センター「災害写真データベース」より転載
周辺の表層地盤によって、地震の揺れに違いが見られる
地震が発生すると、そのエネルギーが地震波となって地中を通り、地表に達すると地面が揺れます。地震波は地中を通るうちに、性質が異なる地層の境目で反射したり屈折したり、大きくなったり小さくなったりしています。また、軟らかい表層地盤は地震の「揺れ(地震動)」が増幅しやすく、硬い表層地盤は増幅しにくいといわれています。震源からの距離は変わらなくても、「揺れ」の大きさが異なる現象は、震源からの地層と周辺の表層地盤の違いによって引き起こされていると考えられます。
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