生き物はなぜ絶滅(ぜつめつ)しちゃうの?
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開発・汚染(おせん)
生き物のすみかである森や山をなくして開発したために、生き物のすみかがうばわれてしまいます。
また、農薬などの化学物質(かがくぶっしつ)で生き物が死んだり、弱ってしまったり、生活排水(せいかつはいすい)などですみかが汚されてしまいます。 -
気候変動(きこうへんどう)
地球温暖化(ちきゅうおんだんか)などの気候変動の影響(えいきょう)で、生き物のすみかの環境(かんきょう)が変化してしまいます。 -
乱獲(らんかく)・密猟(みつりょう)
ペットや剥製(はくせい)、園芸(えんげい)、食用などのために、生き物がつかまえられてしまいます。 -
外来種
他の地域(ちいき)から持ちこんだ外来種(がいらいしゅ)に食べられたり、すみかを取りあってまけてしまいます。交雑(こうざつ)して、純粋(じゅんすい)な在来種(ざいらいしゅ)(本来そこにすんでいる種)がいなくなります。 -
里山の放置(ほうち)
里山が手入れされないために、生き物のすむ環境がかわってしまい、すめなくなってしまいます。
生き物が絶滅しちゃうと何が困(こま)るの?
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1
生き物の種が一度絶滅してしまえば、それを人間の手でよみがえらせることはできません。
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2
地球の生態系(せいたいけい)は、生き物同士(どうし)の複雑(ふくざつ)で微妙(びみょう)なバランスの上になり立っています。
たった1種の生き物が絶滅することで、それを食べて生きてきた生き物が生きられなくなったりするなど、生態系全体のバランスをこわしてしまうことさえあります。
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3
全世界には知られているだけで、175万種の生き物がくらしています。
そのうち約(やく)4万種の野生生物が絶滅の危機(きき)にある「レッドリスト」として指定されています。
レッドリスト*1
レッドリストはもともと、IUCN(国際自然保護連合(こくさいしぜんほごれんごう))とWCMC(世界自然保護モニタリングセンター)が、絶滅のおそれがある種、個体数が減少している種にランクづけして、リスト形式でまとめたものです。哺乳類(ほにゅうるい)、鳥類(ちょうるい)、両生類(りょうせいるい)、爬虫類(はちゅうるい)、魚類(ぎょるい)、無脊椎動物(むせきついどうぶつ)が網羅(もうら)されており、学名、英名(えいめい)、分布域(ぶんぷいき)、主な脅威(きょうい)などを表示してあります。
レッドリストやレッドデータブックに該当するものは、IUCNだけが作成しているわけではありません。各国には各国の、さらに地域や管轄省庁(かんかつしょうちょう)によって異なるものが作成されています。
日本にも環境省(かんきょうしょう)が作成したレッドリストをはじめ、各県や学会などによるレッドデータブックがいくつも作成されています。
今回のまとめ
今に生きる私たちは、もうこれ以上、生き物の種が絶滅していかないよう、人間も野生の生き物も共存(きょうぞん)できるような社会をめざしていくことが大切です。