お客様起点の業務運営方針

東京海上日動(以下、当社)は、「お客様の信頼をあらゆる事業活動の原点におき」、「お客様に最大のご満足を頂ける商品・サービスをお届けし、お客様の暮らしと事業の発展に貢献する」旨を経営理念に掲げています。

「お客様から本当に信頼される」よう、“適正な業務運営に留まらず、お客様をはじめ広く社会の要請に応えていくこと”(=コンプライアンスの徹底)は、当社の経営理念の実現に向けた本来業務そのものであり、事業活動のあらゆる局面において最優先する必要があります。「お客様・社会の常識とのギャップがないか」「判断軸がずれていないか」といった視点をもって「正しいことを正しく行う」組織風土の醸成に全社一丸となって取り組んでまいります。

そして、「お客様・社会の常識」を全ての思考と行動の出発点とした上で、「お客様起点 の業務運営方針」に基づき「保険本来の価値を如何にして提供していくか」という観点で具体的な取り組みを強化しています。 社会環境が大きく変化し、リスクも複雑化・多様化する中で、お客様の「リスクと補償のギャップ」「不安と安心のギャップ」を可能な限りなくし、「いつ いかなるときも」お役に立っていくことが当社に求められている使命だと考えています。

当社は、『お客様や社会の“いつも”を支え、“いざ”をお守りする』という揺るぎない使命感を持ち、お客様や社会の課題を解決し、「いついかなるときも」お役に立てるよう取り組んでまいります。また、良き企業市民として社会とともに持続的成長を遂げ、すべての人や社会から真に必要とされる良い会社“Good Company”を目指し、代理店と一体となってお客様起点で常に行動する会社をめざします。

お客様起点の業務運営方針

運営方針1:お客様起点行動宣言​

「お客様・社会の常識」をすべての思考と行動の出発点としたうえで、「保険本来の価値を如何にして提供していくか」という観点で行動してまいります。​
社会のインフラ機能の一部を担うものとしての自覚と責任を持ち、各種関係法令の遵守は当然のこと、お客様起点で何をすべきかを考え、あらゆる業務プロセス・商品・サービスを見直し、「本当に信頼されるお客様起点の会社」を代理店とともに目指してまいります。​​

  • 「社会のインフラ機能」・「保険本来の価値」とは​
    損害保険は、万が一の場合の補償提供等を通じて「お客様や社会の“いつも”を支え、 “いざ”をお守りする」という社会的インフラの機能を有しています。「お客様や社会の“いつも”を支え、 “いざ”をお守りする」ためには、お客様を取り巻くリスクや課題を正確に把握したうえで、最適な保険やサービスを提供することが必要であり、それが「保険本来の価値」と当社は考えています。

主な取組内容

以下の事項を実施することにより、お客様起点の業務運営を推進してまいります。

「お客様起点推進委員会」を設置し、各種施策・取組みについて「お客様起点」で論議します。
取締役社長を委員長とする「お客様起点推進委員会」を設置し、お客様起点に関する各種取組みについて論議し、社内のあらゆる業務プロセス・施策の見直しを行ってまいります。
「お客様起点推進キーパーソン」を任命し、各職場で「お客様起点」の取組みを推進します。
すべての職場においてお客様起点の取組みを推進する「お客様起点推進キーパーソン」(約900人)を任命し、お客様起点で違和感を抱く業務プロセスがないか等、各職場における「お客様起点」の行動を推進してまいります。
全職場でのお客様起点に関する対話、カスタマー・フィードバック・データの活用等具体的な取組みを推進します。
職員向けにアンケートを実施し、業務品質や目指す企業文化の浸透度に加え、お客様起点の観点で違和感を感じる事象や潜在的な課題の把握に努めています。

運営方針2:お客様の声を活かした業務運営

「お客様の信頼をあらゆる事業活動の原点におく」という経営理念に基づき、「お客様の声」を広く集め、真摯に受けとめ、積極的に企業活動に活かしていくため、「お客様の声」対応方針を定め、お客様起点の業務運営をするよう努めてまいります。

主な取組内容

以下の事項を実施することにより、企業活動にお客様の声を活かします。

お客様の声を経営に活かす仕組み・態勢を構築します。
営業・損害サービス拠点、各種コンタクトセンターや代理店でお受けした「お客様の声」は、「お客様の声活用・提言システム」に登録し、情報の一元化をしております。また、お客様からご回答いただいたアンケート結果を含む各種データをリアルタイムで把握し、社員や代理店が「お客様起点」で考え行動する取組みをしています。その後、「お客様の声」の原因分析を行い、改善策の検討・策定、ならびに実行することで、業務品質の向上に努めております。
また、業務品質委員会*では、業務品質の維持向上を目的とし、お客様の声に基づく業務改善、社会の要請に沿った適正な業務運営(=コンプライアンス)、業務品質の確保について、社外の視点から評価、提言を行い、関係する委員会および部署に対し会社施策の提言に係る検討を勧告し、また、提言に基づく改善状況の報告を受けて審議を行っています。
  • *
    社外取締役を委員長とし、社外の有識者および社長を含む社内委員で構成された、取締役会委員会。
お客様の声に基づく改善事項について公表します。
お客様の声に基づく改善事項として、商品やサービス等に関して「『お客様の声』から改善した事例」を、弊社ホームページやディスクロージャー誌等で公表します。
社外の視点を活用し、業務改善につなげます。
「お客様の声活用・提言システム」を通じて集約されたお客様の声について、会社の視点だけではなく社外の視点で問題点を発見し、改善につなげるため、上記の「業務品質委員会」の他にも、社外の有識者とのミーティングも開催しています。また、「お客様アンケート」を実施し、お客様満足度を調査することで、業務品質の維持・向上を図っています。

運営方針3:商品・サービスのご提案​

お客様を取り巻くリスクやお客様のご意向を把握し、ご契約を締結する際に留まらず、日ごろより必要な情報を提供しながら、お客様にふさわしい商品・サービスをご提案するよう努めてまいります。

主な取組内容

以下の事項を実施することにより、商品・サービスのご提案の品質向上に努めます。

お客様から把握した意向や情報を正しく反映した内容でご契約します。
お客様とのご相談を通じて、お客様の抱えるリスクやご意向などを把握し、適切な保険商品・プランをご提案・ご説明します。お客様のご意向とは、「どのような分野の補償を望んでいるか」、「お客様が求める主な補償内容」、「保険期間・保険料・保険金額に関する範囲の希望、優先する事項の有無等」となります。
お申し込みいただく保険商品やプランがお客様のご意向に沿った内容であることや、保険契約申込書に表示・記載された内容に誤りがないことをお客様にご確認いただき、保険契約申込書に署名または記名・捺印をいただきます。
なお、お客様がご高齢である場合や、障がいがある場合等には、ご意向の把握等に関して、お客様の状況に配慮しきめ細やかに対応します。
ご契約にあたって必要な情報をお客様に提供します。
ご契約にあたって、お客様に対して、契約の締結または加入の適否を判断するのに必要な情報を提供します。
必要な情報とは、「保険金の支払い条件や保険期間など、お客様が保険商品の内容を理解するために必要な事項」、「告知義務の内容や責任開始期など、お客様に対して注意喚起すべき事項」、「ロードサービス等の主要な付帯サービスなど、その他お客様に参考となるべき事項」となります。
これらの情報をお伝えするための書類(重要事項説明書等)の作成にあたっては、必要な情報を分かりやすく記載することや、特に重要な情報については強調して表示するなどの工夫に努めています。
また、複数の保険会社の保険商品を販売する代理店においては、取扱商品の中から、特定の保険会社の商品を選別・推奨して販売する場合、お客様に対して、推奨した商品をどのように選別したのか、その理由を説明します。
なお、お客様が損害保険に関する基本的な情報(暮らしにおけるリスクや損害保険商品等)を得ることのできる「なるほど保険ガイド」を当社ホームページ上で配信しています。
契約が満期の際に、お客様に満期前に漏れなく案内し、お客様の意思に反して無保険にしません。
保険契約の満期日の管理は、お客様が行っていただくことになります。
一方、お客様が保険契約の更新手続きを失念し無保険になってしまうトラブルの発生を未然に防止するために、お客様ごとに満期日を管理・把握し、保険契約の満期日以前に時間的余裕をもってお客様にご連絡を行い、確実に保険契約を更新していただくようにしています。

その他、各種法令・規制に定められた要求基準を満たした募集活動を行います。

ご契約以外においても、お客様に対して有益な情報提供に努めてまいります。
社会課題やお客様の課題が多様化・複雑化する環境下において、保険だけでは対応できない課題と解決策の乖離を解消する為に、各種ソリューションの提供を通じ、お客様の‘いつも’を支えてまいります。

運営方針4:保険金のお支払い(損害サービス)

お客様のいざというときにお役に立てるよう、お客様の状況や立場、思いに寄り添い、迅速かつ適切に保険金をお支払いするよう努めてまいります。また、適正な保険金支払態勢を整備し、信頼に応える損害サービス品質を確保してまいります。

主な取組内容

保険金のお支払いにあたっては、以下の事項を実施することにより、損害サービスの品質を確保します。なお、お客様がご高齢である場合や、障がいがある場合等には、お客様の状況に配慮しきめ細やかに対応します。

正確に事故の内容を把握し、事故発生時の対応についてアドバイスを行います。
事故の状況や損害(被害)を正確に確認し、お客様の不安な点に関してアドバイスを行います。
お支払いが可能な保険金を漏れなくご案内します。
事故のご連絡をいただいた後、お客様に「補償内容に関するご案内」や「ご契約いただいている補償(保険金)一覧」(自動車保険)をお送りするとともに、ご契約の内容からお支払い対象となる保険金を漏れなくご案内します。
また、対象となる保険金やご請求の手続きについて、わかりやすくご説明します。
適時・適切にご連絡し、必要な確認を行います。
お客様のご不安を解消するため、お客様のご要望や、事故の状況、経緯などを踏まえ、対応状況や今後の見込みについてご連絡します。
お支払いする保険金については、わかりやすくご説明します。
ご契約の内容や事故に関する情報に基づいて、お支払いする保険金を適正に算出し、その内訳を「保険金支払案内」等によりご説明します。
保険金がお支払いできない場合は、丁寧にご説明します。
保険金がお支払いできない場合は、その理由について、担当者から口頭ならびに書面でわかりやすくご説明するよう努めてまいります。また、ご了承いただけない場合には「再審査請求制度」をご利用いただけることをご説明します。
適正な保険金支払態勢を整備します。
AIを活用し、過去の膨大な保険金支払データを分析、不正な保険金請求や詳しく精査する必要のある請求を早期に検出・抽出しています。当社の保険金支払(損害サービス)担当者が持つ専門的なノウハウを活かしつつ、保険金支払業務をAIがサポートすることで、不正請求対策の高度化および損害サービス業務の品質向上に努めてまいります。

運営方針5:お客様起点の行動を動機づける態勢等

各種の表彰制度・業績評価制度等のあらゆる仕組みにおいて、お客様や社会に「保険本来の価値を如何に提供していくか」というお客様起点の思考を軸に評価することとし、お客様起点の行動を動機づける態勢を構築してまいります。

主な取組内容

以下の事項を実施することにより、お客様起点の行動を動機づける態勢を構築します。

お客様起点の業務運営やパーパス実現に向けた取り組みを定性・定量両面で総合的に評価する表彰制度とします。
社員一人ひとりがやりがいのある目標を掲げ、「正しいことを正しく行う」プロセスが評価される人事評価制度をより厳格に実行します。

運営方針6:利益相反等の管理

「東京海上グループ 利益相反取引等の管理に関する方針」に則り、役職員一同がこれを遵守することによって、お客様の利益が不当に害されることのないように、利益相反等の管理に努めてまいります。

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