Indiaインドは、世界にあるマングローブ林の約2.8%の面積を保有していましたが、沿岸開発や一部劣化によって失われています。このプロジェクトでは、天然のマングローブ林が存在しなかったインド西部・グジャラート州の河口で植林活動を行っています。

マングローブ植林活動レポート

インドでは、2009年からNGO「国際マングローブ生態系協会(ISME)」が、現地NGO「Daheda Sangh」とともに、インドマングローブ協会の協力を得ながら、ヴァドガム村の住民のみなさんとともに植林事業を進めています。多くの住民が農業で生計を立てているこの地域で、マングローブ植林を実施する目的は、「農地に浸入する海水を軽減すること」、「波を弱めて海岸が削られるのを防ぐこと」、「乾季に家畜への飼料を供給すること」などです。

マングローブ植林活動状況

2018年度は、引き続きグジャラート州のサバルマティ川河口の干潟で、ヴァドガム村のみなさんと協力して植林を行いました。当初はこれまでの植林地を南側に拡大していく予定でしたが、サバルマティ川の本流が大きく南側に移動したことを受けて、植林地の南西側に当初の計画を超える120ヘクタールの植林を行いました。
主に植えたのは、ヒルギダマシです。ヒルギダマシには、降雨量が極端に少ない立地環境でも生育できるという特徴があります。また、引き続きマングローブの多様性を持たせるために、オヒルギやフタバナヒルギなど導入実験も行いました。
植林方法は、主にヒルギダマシの種を直接まく方法を採用しました。洪水で種が流されてしまうことを考慮して、1カ所に3粒ずつの種をまいています。ヒルギダマシの種は、皮が付いていると腐りやすいうえ、水に浮いて流されやすくなるため、1つひとつ皮を剥いてから植えました。また、種が流された部分への補植用に、育てていたポット苗木を移植しました。


2018年9月に種まきした植林地


1カ所にまいた3粒の種が順調に生育しています


3本ずつ育ったヒルギダマシが見渡す限り続きます

植林地の様子

現地NGOのDaheda Sanghとヴァドガム村の住民は、2015年7月末に発生した洪水で流れてしまったマングローブの植林地を補完するため、強い気持ちで植林に取り組みました。2018年度の植林面積の目標は70ヘクタールでしたが、それを超える120ヘクタールへの植林を行いました。
こうした植林活動の積み重ねにより、土壌の堆積が促進され、農地への高波被害が軽減しました。また、マングローブ林ができたことで、水鳥を含めた生態系が形成され、水産資源が豊かになりました。乾季の家畜の飼料が確保されはじめ、村人の雇用機会が増え収入が得られることなどから、ヴァドガム村の村人は、今後もサバルマティ川河口での植林を希望しています。


800ヘクタールを超える広大な植林地


植林地へ向かう様子


川岸の向こう側にはフラミンゴの群れが飛来

今後の活動予定

植林地が広がったことで、これまでより遠くなることから、従来通り植林方法は直接種をまく方法とすること、マングローブ種の多様性を高めるため、ヒルギダマシ以外の樹種の導入にも努力すること、従来通り女性の雇用機会を確保することを中心に、今後も植林活動を実施していく予定です。