マレーシア

マレーシアのボルネオ島サバ州では、国全体の50%弱に相当する面積のマングローブ天然林が分布しており、このうち約93%は保護林に指定されています。

マングローブ植林活動レポート

植林したマングローブの様子

マレーシアでは、2011年からNGO「国際マングローブ生態系協会(ISME)」が、サバ州森林局の協力を得ながら、植林事業を進めています。1990年代にタンニン採取や薪炭材の利用、油ヤシの植栽のために天然のマングローブ林が不法伐採されたため、荒廃したマングローブ林を再生することを目的に植林活動を実施しています。絶滅が危惧されるテングザルなどの野生生物を保護したり、生物多様性を保全したりする観点からも重要な活動です。

  • 2022年度の植林面積 32ヘクタール
  • 累積植林面積 460ヘクタール

マングローブ植林活動状況

新型コロナウイルス感染拡大の状況を考慮して、日本からの技術指導者やボランティアの派遣は控えましたが、それでも現地のサバ州森林局が中心となり、植林地32ヘクタールに32,602本のマングローブを補植しました。

また、苗畑で育てていたオオバヒルギとフタバナヒルギの実生苗を用いて、これまでの植林地への補植を行いました。この補植した場所には、当社ボランティアが植林を実施したPulau ISMEも含まれています。

マングローブを植林している様子ⒸSFD-ISME協働マングローブ植林プロジェクト

2019年8月にPulau ISMEで植林活動をした当社ボランティアⒸSFD-ISME協働マングローブ植林プロジェクト

植林地の様子

Pulau ISMEでは、ベニマヤプシキをはじめとしたマングローブが順調に生育していて、2019年に当社ボランティアが植林活動を行った泥干潟は、すっかりマングローブに覆われています。ベニマヤプシキを主なエサとしていることから、絶滅危惧種のテングザルもここに棲息するようになりました。

また、マングローブ再生事業をはじめ、現状・保全・将来について包括的にまとめた本「Mangroves : Biodiversity, Livelihoods and Conservation」が、Springer社から出版されました。この本は、サバ州森林局のジョセフ博士とISMEのスタッフが共著者となっています。

ドローンで撮影した2019年のPulau ISMEⒸSFD-ISME協働マングローブ植林プロジェクト

ドローンで撮影した2022年のPulau ISMEⒸSFD-ISME協働マングローブ植林プロジェクト

2022年に出版した本の表紙ⒸSFD-ISME協働マングローブ植林プロジェクト

今後の活動予定

次年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で発生した植林面積の不足分と合わせて、植林活動を進めていきます。