アマモ場を増やす
活動の概要
多種多様な生き物が生息する豊かな海を取り戻すためには、アマモ場の保全・再生が欠かせません。アマモ場を守り、増やすための活動が日本各地で行われており、各地域の海の環境や特性に合わせた方法で進められています。

保全活動の内容
初夏:アマモの種(花枝)の採取
アマモの種ができる部分を「花枝」と呼び、これを採取します。
採取した花枝は、海水を入れた水槽や海の中で管理(熟成)します。
夏~秋:種の選別

腐食させた花枝から余分な葉やゴミを取り除く

成熟した種を選別

取り出したアマモの種
水槽や海の中で腐食させた花枝から葉やゴミからを取り除き、成熟したアマモの種を選別します。
秋~冬:種まき・苗床作り
種から直接増やすためには、選別したアマモの種を、さまざまな方法で海に蒔きます。海底に植えられたアマモの種は発芽し、冬の間に少しずつ成長し、春に花を咲かせます。
種まき方法例
(1)アマモパック
アマモの種を砂と泥を混ぜ合わせ、不織布のガーゼ袋に詰めて、海底に植えます。
(2)ヤシマット

生分解性シートに種を付着させる(種をまく)

ヤシマットと種をまいたシートを固定

完成したヤシマットを丸めて運搬
ヤシの繊維で作ったマットにアマモの種を挟み、ダイバーが海底にアマモの種を挟んだシートを敷きます。
苗床作り
砂と腐葉土を混ぜたプランターにアマモの種を蒔き、そのプランターを、海水を入れた水槽に入れます。
アマモの種は数週間で芽を出し、その後も苗を育てます。春にはこれらのアマモの苗を海に植えます。その時に、根のまわりに粘土を付けたり、竹串・割りばしなどを使って固定したりして、流出することを防ぐ手立てを講じることもあります。

プランターで育てたアマモの苗

プランターで育てたアマモの苗