フィジー

フィジーは300余の火山島と珊瑚礁からなる共和国です。植林を行っているビティレブ島では、波や潮流による海岸侵食、サイクロンやハリケーンなどの被害を受けやすい場所です。

マングローブ植林活動レポート

植林したマングローブの様子

フィジーでは、2004年度よりNGOオイスカにより、マングローブ植林活動を進めています。植林地では波の力が強く、土壌の浸食や高波による被害が多いため、その被害を軽くすることが目的です。マングローブを植えた場所は、土砂が堆積して地盤が強くなっており、少しずつ災害への抵抗力が高まることが期待されます。

  • 2020年度の植林面積 0.3ヘクタール
  • 累積植林面積 78.0ヘクタール

マングローブ植林活動状況

新型コロナウイルスの影響で、植林活動も一時期は休止状態になりました。それでも今期は、ビティレブ島北東部にあるラ県のナヴォラウ村、ナヴニイヴィ村、ヴェイダラ村、ナオゾバウ村、サイオコ村の5カ所で、3,738本のマングローブを植林しました。

特にナヴォラウ村では、元青年スポーツ省西部地区局長で、プロジェクトの良き理解者であるバラミ氏が、退職後も引き続き協力してくれたおかげで、村の住民との植林活動が月1回のペースで実現できました。

サイオコ村のマングローブの様子

植林地Dakui Beqaで2017年2月に植えたマングローブ

植林地Dakuniで2020年12月に苗場を設置

植林地の様子

サイオコ村、ナオゾバウ村、ヴェイダラ村、そしてナヴニイヴィ村の2006年に植林したエリアで、近年魚が増えてきているそうです。

このようなマングローブの順調な生育を踏まえ、サイオコ村ではUNDPの協力を得て、カニの養殖プロジェクトをスタートさせました。

さらに、ナオゾバウ村では珊瑚礁の保全を継続しています。2016年の巨大サイクロンにより、珊瑚は被害を受けましたが徐々に回復し、今ではこの周辺でたくさんの魚を確認できるようになりました。

ナオゾバウ村での植林活動の様子

ナヴニイヴィ村での植林活動の様子

珊瑚の苗を清掃している様子