外航貨物海上保険
ご契約手続き
保険手配が必要となるのは…
- (1)売買契約と外航貨物海上保険
貨物の売手と買手のうち、どちらが輸送中の危険を負担しなければならないか、また両者のうちどちらが保険を手配しなければならないのかについては、両者間で締結される売買契約の中で取り決められます。
国際貿易取引でよく用いられる定型取引条件には、FOB(Free on board)条件、CFR(Cost and Freight;1990インコタームズまでのC&Fに相当)条件、CIF(Cost,Insurance and Freight)条件等がありますが、これらの取引条件下で売手・買手が果たすべき義務および危険負担については、「インコタームズ(Incoterms:国際商業会議所(ICC)が制定した国際規則)」の規定に則って契約されるのが一般的です。これらの取引条件で貿易取引を行なう場合に、本邦で外航貨物海上保険の手配を行なう必要があるかどうかを表示すると次のようになります。
:日本で保険手配
:外国で保険手配
輸出入 取引条件 CIF・CIP CFR(C&F)・CPT FOB・FCA 輸出 輸入 - (2)信用状(Letter of Credit)と外航貨物海上保険
日本からのCIF系貿易条件輸出で、信用状(Letter of Credit、以下L/Cと略す)に基づき貿易決済が行われる場合、保険面からは次の点に留意する必要があります。今日の貿易決済では、銀行を介して船積書類のやりとりが行われることになりますが、この際銀行は手形の買取りの前提として船積書類の内容がL/Cの記載と一致しているか否かの調査を行います。しかも、銀行の調査は一般に厳密なもので、証券の内容がL/Cの記載と“文字通り”一致することを要求することが多いのです。したがって、もしL/Cに「仕向地の相場下落による貨物値下りの危険」等保険の対象とならない危険を要求してきた場合、L/Cに合致した保険証券を入手することはできませんから、手形の買取りにも差し支えがでてくることが考えられます。
売手の立場にたった場合、L/Cを受けとったら保険条項をチェックし、万一このような条項が入っていれば、速やかに信用状の訂正を買手に申し入れていただくことが円滑な手形の買取につながることになります。
この他にL/Cに関して保険として関連する事項としては次のようなものがあります。- 1.保険金額
CIF価額の何%で保険金額を設定するか通常明記されています。L/Cに定めのない場合の最低付保金額はCIF価額もしくはCIP価額に10%を加えた額です。
(2007年 信用状統一規則第28条-f ii.) - 2.表示通貨
信用状に別の定めがない場合、保険書類はL/Cと同一通貨で表示されねばなりません。
(2007年 信用状統一規則第28条-f i.) - 3.日付
信用状に別の定めのない場合、船荷証券等に示されている物品の積込日、発送日より後の日付のついている保険書類は銀行で受理されません。
(2007年 信用状統一規則第28条-e)
- 1.
お見積もりにあたって
お見積もりにあたりましては、下記PDFファイルの質問事項につきまして、代理店または東京海上日動までご連絡をお願い申し上げます。
お申込手続き
- 1申込手続き
お申し込みの際には、危険が開始される前に申込書に必要事項を記入し、記名・ご捺印を頂き、ご契約の代理店または東京海上日動へご提出ください。
- 2予定保険
危険開始前に申込手続きを行っておくことが必要ですが、貨物の数量、保険金額、積載船名等が未詳の場合には、事前に「予定保険(Provisional Insurance)」を締結しておくことで、無保険状態を防ぐことができます。予定保険については、船積内容の明細が確定した段階で、すみやかに輸送明細の通知(確定通知)を行うことが必要となります。
- 3包括予定保険
長期にわたり継続的に積み出しされる貨物については、付保漏れを防止するために「包括予定保険契約(Open Policy)」を予め締結しておくことをお薦めいたします。船積内容が確定した段階で、すみやかに輸送明細の通知(確定通知)を行うことが必要となります。
- 4簡略引受方式のおすすめ
貨物保険のお申し込みは1船積みまたは1輸送毎に行うことが原則ですが、以下にご紹介する方式によりお客様の事務手続きのご負担を大幅に軽減することが出来ます。
[輸出] [輸入] - 1.保険証券発行の省略
一定の要件を満たす場合には、個別船積み毎の保険証券発行を省略することが出来ます。「Non Policy方式」と呼ばれ、予めOpen Policyを締結し、保険証券の発行を一切行わない方式(クレーム処理の際には、Invoice、B/L等の他の船積み書類を用いる。)ですが、保険会社は勿論のこと、取引先、銀行等による事前の了解が必要となります。
- 1.税関宛包括保険扱い申請
輸入通関時には、船積み毎に保険会社が発行した「保険料請求書(Debit Note)」の提出が求められますが、一定の要件を満たす場合には、税関宛に「包括保険扱い申請」を行うことにより、個別のDebit Noteの提出を省略することが出来ます。
- 2.一括計上方式
一定の要件を満たす場合には、1か月分の申し込みを一括してまとめて行うことが出来ます。1か月分の申し込みデータを翌月ご通知頂ければ良く、事務手続きのご負担の軽減が期待できます。
- 2.一括計上方式
一定の要件を満たす場合には、1か月分の申し込みを一括してまとめて行うことが出来ます。1か月分の申し込みデータを翌月ご通知頂ければ良く、事務手続きのご負担の軽減が期待できます。
- 1.
お手続きの詳細につきましては、代理店または東京海上日動までお問い合わせください。
インターネットを使った保険手続きのおすすめ
東京海上日動におきましては、インターネット経由で個別の保険手続き(確定通知等)を効率的に行うシステム(CargoNext(カーゴネクスト))をご用意しております。従来の保険手続きに比べ、貴社のビジネスプロセスの効率化や迅速化に役立つ内容となっておりますので、外航貨物海上保険「カーゴネクスト」をご利用ください。